[アートな時間]大雨のおかげでマティス展に行ってきました
先日の大雨によりによって日帰り東京出張。
振り返ると半分予測できた案の定の新幹線運休…
夜に飲みに行く予定だった友人が泊まって行っていいよ〜という慈悲の心で言ってくれて、逆に楽しく心置きなく一晩過ごせた週末。
まあ、朝になったら新幹線動いているだろう〜と鷹を括っていたら、午前中運休…おおう…
こうなったら東京楽しんで帰ろう!と気になっていた
東京都美術館で開催中の「マティス展」に行ってきました!
(タダでは転ばんぞ!の精神で)
今回は、簡単に覚書としてマティス展で感じたことを綴っていきたいと思います。
マティスは、学生時代入っていた美術部の顧問の画伯がよく話題にしていて、
「青の色が美しく、自分はこの青を目指して描いている」
「顔にピンクや緑や当時ではありえない色を使っていたので獣のようだから、フォービズムと言うんだ」
「当時、絵に黒の線を描くのはありえなかったんだ」
とちょっとした話は覚えていたけれど、初期から晩年まで通して生でみたことはなく、昨年亡くなった画伯のことを思い出しながら見ることができた。
画伯がお元気だったらきっと何度も見に行かれただろうな…
会場はほどほどの混み具合でちゃんと見ることができました。
そして、最近オーディオガイドにはまっていて、今回もトライ。
上白石萌歌ちゃんの声が癒し声でとっても心地よかったです。
マティスはピカソほど男女遍歴は派手派手しくなく、裕福な家庭に生まれ、存命中に成功した画家で、それがわかるようなほのぼのした絵が多い気がする。
しかし、絵に対する探究心と情熱は凄まじく、高齢で亡くなる直前まで切り絵や墨などの不自由な体でも扱える画材で最後まで探究し続けていた。葛飾北斎も「画狂老人」と自らを表現し最後まで高みを目指していたけれど、同じように自分は絵をまだわかっていないと、繰り返し何度も同じポーズの彫刻を作り、その表現方法を探究し、晩年に導かれるようにフランス・ヴァンスの小さな教会の総合プロデュースをする。
展覧会の最後にヴァンスの教会がバーンと出てきて、荘厳な演出がされているのも感動を呼ぶ。
昔フランスに旅行したときに、ヴァンスに行った記憶があるのだけれど、この教会にいった記憶がない…もったいなかったな。
でも、ヴァンスは小さな城壁に囲まれた迷宮のような街でとても中世のようで美しかったのは覚えている。
今回のホームページ。写真は撮れなかったけど章ごとにまとまっていてみやすい。
マティスの初期作品
ピンクや青色の色彩と黒の線、崩した線など世紀末の絵画としてその時代に流行った点描や、ピカソの影響を受けて、色々実験しているんだなとわかる。どこかほっこりする感じと色彩の組み合わせの美しさがマティスっぽいとわかる。ピンク、青、赤と近づくとかなりはっきりした色の組み合わせだ。(この階の作品は写真が撮れない)
キュビズムっぽい絵もピカソと違ってそこまで変形されていなくて、デザインっぽくポップで見やすい。
後期にかけていくにつれて、絵が具象からシンプルになっていき、どんどんと色彩の数も少なくなっていき、ポスターデザインっぽくなっていく。
マティスの色彩の組み合わせはかわいい落ち着きのある組み合わせで、テキスタイルや壁紙にも使えそうだなーと思う。
そして線画もイラストっぽくささっと描いていてステキ。デッサンでじっくり観察して描いた後、何も見ずに同じモチーフを描くことで、どんどんシンプルな線になるらしい。それやってみたいな。
そして晩年は切り絵。色から形を切り出すのが最終形態になった。線でいい絵が描けても色を塗ると良くなくなるという悩みがこれで解消したそう。これらの作品はもう現代にあっても違和感なく、服のスカートにもできそう。色紙を形で切り抜いて貼るの楽しそう。やってみようかなー
最終的に晩年は教会を総合プロデュース。司祭の服やキリストの彫刻、ステンドグラスの色や形、壁画まで。聖書のキリストの生涯を1〜10と数字を書いて模式図みたいに現してるの斬新すぎ…
ここは写真不可ゾーンだったので、最後に教会のステンドグラスのデザインの手拭いを買った。
タペストリーにして和室に飾ろう。
マティス展、期待以上に面白く、色々やってみたいアイデアが出てきて良かった。
なんじゃこりゃ?っていう理解できない作品もなくて安心してみれたのと、学生時代の顧問の先生を思い出す良い時間でした。
新幹線止まってトラブルも、振り返ると予定してないいい経験ができたなと。
まあ帰りの新幹線もなかなか取れず、夜にようやく帰宅というえらい道中を帳消しにしてくれるマティス展でした!
個人的にはこの作品が1番グッときた
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