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2021年9月 霞が関便り②テレワーク編

今回は霞ヶ関の新しい日常、テレワーク編を綴っていきたいと思います。

だいたい今、どれくらいテレワークしてるの?という疑問の答えは、

「部署や時期によって違うみたいだから、よくわかんない」っていうのが個人的な感触です。

省庁全体では、できるだけテレワークをするように!と言われていますが、いろんな要素で対応状況はまちまちなようです。

私が把握した中で、テレワークを大きく阻害する要員はいくつかあります。

1つ目:個人情報を扱うので家に持ち帰れない。→訴訟系の仕事は特に難しいようです。裁判所にも行かないといけないので、出張も変わらずあります。

2つ目:しょっちゅう国会質問が当たり、いつレクで議員会館に呼び出されるか分からないから、出勤しないといけない→他律的で、相手に合わせないといけないから中々に解決は難しいですね・・・

3つ目:上司がテレワークが嫌い。紙と口頭で説明を求められる。→これはどうにかしてよ、と思うけど、立場的に我慢して合わせないとパワハラされちゃうんですよね。昭和文化です。

4つ目:クソ忙しくて、しょっちゅう緊急の電話や緊急対応を求められる部署にいて、脊髄反射で動かないといけない。→主に政治案件がぶち当たった時ですね。去年の秋からそんな感じでしたね(遠い目)

5つ目:空気?なんとなくテレワークはやりにくいよねえ、という人が多い部署。出勤していないと話がわからなくなる。→これもどうにかせえよ、案件ですね。

という感じで、この5つをうまくクリアできている部署がテレワークできている気がします。あと、局長や課長など幹部がテレワークを推奨していると、気兼ねなくテレワークしやすいですね。

私のいる部署は、クソ忙しい&国会激当たりと、7月ごろまで、え?テレワーク?サボってんの?すぐに話しかけられないから不便じゃーん的な課長、5割はテレワークしなさい、っていう局長の元、板挟みのなんちゃってテレワーク状態でしたが、その後デルタ株が蔓延し出して、国会も閉会したし、やや余裕も出てきたので、人によりますが、週1回くらいはテレワークっていう状況です。

個人的にテレワークは作業に集中できるので好きです。(課長補佐の仕事はプレイングマネジャー的なので、部下の相談を受けつつ、上司の指示を受けつつ、自分でも作業するので、中々集中して作業する時間がないのです・・・)

ずっとテレワークだと、それはそれで課内のコミュニケーションや超重要な打ち合わせが必要な時に困るのかもしれないですが、うまく出勤・テレワークでやることを使い分けたらいいんじゃないのかなーと思います。

人によっては、出勤の方がやりやすいという人もいるので、一概にどういう働き方がいいってことがないのが、難しいところですね。

ということで、テレワークの典型的な1日です。

10時仕事スタート(8時くらいから始めてもいいのですが、どうせエンドレスで、残業時間が伸びるだけなので10時にしています)

まず今日は何をしま〜す、と課内全体にメールをします。オンラインランプが着くので、課内の人からチャットで相談などなどがやってきます。

チャットに返事しながら、メールもチェック。その後、ポンチ絵や資料の作成などなど、書き仕事をひたすらやります。

やっぱり集中して考える時間があるので、to doの整理をしたり、まだ方向性や具体的なことが詰まっていないことなどなどのアイデアを考えたり、研究の調査票のチェックなどなど、考える仕事を中心にこなしていきます。

そうしている間にお昼。出勤していないので、部屋の電気が暗くならないから、いつの間にか13時過ぎになっていたりして、いまだにお昼休憩が中々うまく取れません・・・

最大1時間の昼休憩、自炊できるので好きなご飯が食べれるので嬉しいです。ありがたいのは、昼の余った時間に、近所のスーパーに行ったり、クリーニング出しに行ったり、図書館に本を返しにいったり、掃除したり、出勤していたらできない日常の用事がこなせるのはライフハック的で嬉しいですね!

昼休憩後、午後からも作業。だいたいオンラインの打ち合わせも入ってくるので、家から参加。オンラインの背景壁紙をいまだに悩みます。うっかりかなりオフィシャルな会議に、ジブリの壁紙で登場してしまったことも・・・

あと、自分の顔がオンライン上に出てくるのもなれないですね・・・オフにもできるようですが、うわ〜私こんな顔で話してるんだ、とちょっと気になります。

ちょっと困るのは、電話をかけないといけない時。自分の携帯電話になるので、個人の電話番号を教えないといけないのと、電話代が地味にかかってくるから、その点は電話支給してもらえるか、省内の内線電話から携帯に転送できたり、携帯から内線に転送できるようにするとか、システムをどうにかして欲しいなあと思います。。

そんなこんなで、色々と作業していると気がつくと空は真っ暗。いつの間にか夜です。

テレワークは動かないから、あまりお腹も減らないし、体もあまり疲れないので、晩御飯も食べず、気づくとエライ長時間労働していることも。

ということで、エイ、そろそろ終わろう!と決めて、課内の人に「テレワーク終わります!」と宣言メールしてお仕事終了。

テレワークはオンオフを意識するのが中々に難しいですね。

ちなみに、急な対応が発生したら、途中から出勤することもまあまああります。

IT関係の人や外資の友人はもう1年以上ずっと在宅テレワークと話していましたが、どんなかんじなのかな、と思います。霞ヶ関は、試行錯誤しながら、色々体制を少しずつ変えていっているけど、色々と先人の企業から学べることはまだまだある気がします。

多様な働き方ができるようになれば、体が弱い人や、子育て中の人、時短で働きたい人、メンタル休職中から復帰する時、東京じゃなくて田舎で働きたい人、などなどに可能性が開かれるんじゃないかな、と思います。霞ヶ関の人材が減っていると困ってますが、それぞれの事情で超過勤務の霞ヶ関デフォルトにあわなくなって働けなくなる人もいますし、デフォルトを変えていって細く長くそれぞれのライフステージや事情で形を変えながらみんな幸せに働けるといいなと思います。


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