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文学フリマ東京に出展した感想など。

5月19日に仲間で文学フリマ東京に出展してきました。
12時から17時とたった5時間ですが、静かなる熱狂の時間でした。
この時間で、1800店舗以上が出展し、1万2千人以上が参加したそうです。普通だったらこの規模のフェスだとウワ〜っ!!と喧騒になりそうですが、そこは文学好きが集まるからか、出展者のお店の呼び込みもうるさくなく、全体的に静かで、お客さんも静かに目利きの目を光らせてハンティングしていくのが面白いなあと思いました。

ジャンルも幅広いけれど、大衆向け小説や詩が置いてある会場はちょっとコミケっぽい雰囲気もありました。
店先の展示のレイアウトに凝っている所もあり、インパクトのある大きいポスターが貼ってあるところは目立つなあという印象。
世界観が店先から出ているところ、ある程度放っておいてくれるところは立ち止まりやすいなというイメージです。
逆に屋台のように呼び込みが激しいとプレッシャーで近寄れないという逆効果も感じました。

また、普通の書店と違って、本屋で市販されている本は、まあどこでも買えるし、と思ってしまって触手が伸びないなと。
逆に、手づくりだったり、完全自費出版はここを逃したら買えない!という購買欲に火がつきます。
価格帯はかなりピンキリだったけど、買う側としては製本されていて文庫本サイズで1000円なら試しに買ってみよう!となるけど、それ以上だと見送ってしまうなと(関西人のお財布の紐は硬い)。
手づくりホチキスどめの本は1000円未満なら気軽に買えるなという感触です。
市販の本も、オマケがついてる、著者と話せるなど特典が感じられたら、よしっ記念として買うか!という気持ちになります。
文学フリマ東京は1800店舗もあるので、一店舗にいろんな種類の本があっても、セレンディピティで目に留まるのは難しいなという感じがします。


今回出したお店の隣は、一つの本のみ山積みで、その本の看板のみというシンプルさでしたが、スッと立ち止まって、ぱらっと見た途端スッと買われていくのがすごいつっ!世界観やコンセプトがお店から伝わって来るので迷うことがないのだと思います。何冊売れたんですか?と聞くと70冊以上と。すごい!
私ももれなく購入しました。
「働きたくない人間の働き方研究」
私も今、改めて今後の働き方について考えているところだったので、なるほどなあと参考になりました。最近、私の周りには自分のしたいことを中心にして仕事をカスタムしていっている人が多い。作者もそんな生き方をしている人でした。

一方、私たちの出したお店は結構苦労しました。
多分、敗因はお店だけ見てもどんな本が置いてあるかイメージが沸かないこと、ジャンルやテイストがバラバラだったこと、元々の知名度?かなと。
この数なので、何をテーマとしたお店です!とハッキリわかりやすく書くことが大事なんだろうなーと思いました。


結果的に私の本の売り上げはおまけつきで7冊ご購入いただきました。
購買層としては若い人&公務員系か公務員と付き合いのある仕事の人。
友達同士で話しながら、ちょっと笑いながら読んでくれているのを目の前で見られるのはとても嬉しい体験でした。
おまけの「霞が関用語解説事典」も、出店を目指している「文学フリマ京都」にも出せたらいいなと思っています。これを単語帳みたいにしても面白いかも、と構想中です。

そして、私が文学フリマで購入した作品群はこちら!
やはりここでしか買えない!という気持ちが財布の紐をゆるゆるにします。

猫が写り込んでますがお気になさらず。
野を恐れるは知り合いアートコミュニケーター二人の書いた往復書簡。
左上は無料でくれました。そういうのもあるのか。
犬の本はただただ好み。

一番読むのが楽しみなのは、「私たちの中学お受験フェミニズム」。
中学が関西っていうのも良い。
私も関西で中学受験をしたモヤモヤを解消してくれる気がします。
あの小学校の塾で超絶才女がその才能に見合う女子が入れる学校がなくて、灘中学クラスに入ってぶっちぎりの好成績をおさめながらも、灘中学には入れなかったモヤモヤ(結果的に同じ中学に入学していてビックリした)。
そんな思いを解消してくれそうです。

京大の作家さんや関西の出版社の本が多め

こちらは、雑司ヶ谷の手作り市でよく見かける方が本を出されていて、購入!「わたしのすきなふつうの本屋が閉店」。ほっこりとして、作者の人柄が出ている作品でした。第一芸人文芸部は、お笑い芸人の人たちの作品集で、本人が売られていてサインもいただきました。

右の本はなんと200円だったのでジャケ買いした。
大人から子どもまで書いているというのも面白い

この猫の本は、本屋さんで見て、もうキュンキュンしていた本。作者がおられたのでガッツリとお話ができて嬉しかった記念に購入。
脳内で市販本だと本屋で買えるしなあと思ったので、やはり文学フリマで買いたい本はここでしか買えない本なんだなあと気づく。
でも、いつか買う本なのでこれでよしだ。

出店してみると、色々と出店側の売れている本、興味が惹かれる本、接客の雰囲気、店のディスプレイの雰囲気など、見えてくるものが違うなと思う。

文学フリマ京都は、店舗数も東京に比べて少ないし、また戦略も違うのかなとは思うけれど、またモチベアップした1日でした。

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