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高橋孝治
2021年7月27日 06:22
妙な人生を生きたせいで鋭い批評眼を手に入れたなんて人達はしばしばいるけれど、鈴木涼美の場合のそれはもとからなんじゃないかと思うことがある。事情がありそうせざるを得なかったというよりむしろ好き好んで妙な場所に足を運んでしまったように見える。もちろん時代の波は問答無用でその時を生きるすべての人に襲いかかるものだし、それに飲まれて訓練された成果があるのも間違いないが。縛られてかつ自由で、とにかく清
2021年7月13日 03:39
春日武彦の著書において一貫しているテーマがひとつある。それは精神医療についての誤解を解くことだ。その割には文体が斜に構えすぎてはいないかと思われるかもしれない。しかしそうでないと解けない誤解があるということは、著書を読んでみればよく理解できる。特にこの「あなたの隣の精神疾患」はまさにその誤解を解くために書かれた一冊だ。この本では、精神疾患についての正しい「病気らしさ」を把握し、リアル