#2020年大統領選挙後の世界と日本 ”トランプorバイデン”アメリカの選択

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 どうやら、どんなに裏があろうと、バイデン候補が次期大統領になりそう。
 この本の著者(渡瀬裕哉)は、トランプ派でもバイデン派というわけでもなく、客観的にアメリカ大統領戦を俯瞰して見せてくれた。

 この本によると、おそらくトリプルブルー、つまり大統領、上院(人事権:現在は共和党が握っている)、下院(予算配分権:現在は民主党)がすべて民主党になる、バイデン政権になると予想している。2020年10月5日に販売開始されているので、数カ月前に予測していたことになる。

 今は一見一枚岩に見える民主党だけど、実際に政権がとれたあとは、左派が支配権を取りに出てくるという。今期の民主党の特徴は、いわゆる草の根での資金集め(ネット小口献金)ができた、つまり一般民衆からの支持で成り立っているため、それだけ左派の力が強くなるということらしい。一時、社会主義者のサンダースが大いにリードしていたことが証左だ。
 著者は「顔はバイデンでも中身はサンダースまたはウォーレン」の政権運営になる可能性が大と言う。

 左派が何者かというと、対中国では超党派での決め事のためそれほど変わることはない(民主党は原理原則で動くので下手に触ると戦争を始める恐れがあるため、軍事力が米国を抜くまで中国は米国懐柔策になる)が、対国内では福祉への傾倒が強いため、トランプがせっせと戻していた軍事費を抑えることで、より米国軍事力は低下し、米国を頼りにできなくなると考える同盟国に揺らぎを生じさせる。世界的な軍拡競争を激化させそう。
 台湾にも不安を与えるので、日本も他人ごとではなくなる。
 増税も始まりそう。その資金で巨額のインフラ投資を行って失業率改善を目指す考えらしい。

 2022年の中間選挙がターニングポイントになるそうな。

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