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高田馬場のマクドナルド


高校の時に仲の良かったナカジマ君という人がいた。
坊主頭で目つきが悪くて、ズボンはいつも腰パンしてて、
ローファーをかつかつ音鳴らしながら歩いていた。
何がきっかけか覚えてないけど、気付いたら友達になっていた。

高校を卒業してから別の道を進んだけど、ほぼ毎週が連絡来ていた。
たまに会ってカラオケに行ってたな。

しかし、社会人になって5年後、トイレに携帯を落として
連絡先が消えたため
そこから連絡していないし、来ていない。(来るわけない)

ナカジマ君は大学の付属高校に通っていた時に会った。
高校2年3年と2年間一緒にいたわけだけど、
ほとんどの週の月曜日から金曜日の帰り道に
高田馬場のマクドナルドに寄っていた。

彼は家のある田無駅のライフでアルバイトしていたので、
出勤時間の前までマクドナルドでダラダラとその日にあった学校の話をした。
キャラクターの濃い井上君の話をすることが多かったように思うんだけど、
何を話していたのかは全く覚えていない。
なぜか中島君は自分のことを気に入ってくれて、ほぼ毎日マクドナルドに行った。
おまけにマクドナルドのセットのお金も払ってくれていた。

わたしはアルバイトしていなかったので、お金ないから行かないよと
何度か断ったけど、「俺が払うから行こう」と言われて付いて行って
前日と同じような話を二人でして帰っていった。

話は全然変わるけど、先日「四月になったら彼女は」という映画をみた。
映画としては☆ゼロだったので、絶対にお勧めしないんだけど
唯一心に引っかかったのが大学時代のシーンだった。

主人公の佐藤健さんと森菜々さんの
写真部時代の交流が描かれているんだけど、
他人と交わることの初々しさは結構愛おしいものなんだなと思った。
初々しさの中にある無邪気さというか、
こういう時代があったなぁと色々と思い出した。

話は戻って高校時代のナカジマ君との思い出。
トイレに携帯電話が落ちて以来連絡取れていないんだけど
元気してるかな。

大学付属だったのに、勉強嫌いのナカジマ君は美容師の専門学校に行き、
美容師になった。
そのあと、プロボクサー試験受けて落ちて、また美容師に戻ったんだけど、
その先は知らないんだよな。

マクドナルドに行って高校生の二人組を見ると思い出すんだよね。
ナカジマ君元気してるかなぁと。



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