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わかりやすく説明します(衿芯・襟芯・えりしん)

まずはじめに。
着物って、外から見えているものだけでは着られません。「腰ひも」と呼ばれるひもは3〜4本必要です。「腰ひも」って呼ぶけど「腰」だけに使う訳ではなく、胸の下で結ぶときは着付け用語で「胸ひも」(むなひも)って呼んだりします。同じひもなんですけど。

そして、帯を結ぶにも色々と道具が必要です。
帯板、帯枕。このあたりも外からは見えずに隠れています。
振袖のときの帯結びでは「三重ひも」(三重仮ひも・三連ひも)を使うのが主流になっています。「三重ひも」があるのとないのとでは、帯結びアレンジが随分と違ってきます。

https://note.com/ichigonohana/n/n332508c093e1

着物を着るときの本当に初歩的な疑問って、ここだと思うのが「外からは見えていない着付け小物」のお話。上記のひもや、帯板、帯枕もそうですが、衿芯(襟芯・えりしん)も同じく外からは見えません。

いつも着物レンタルでお世話になっている、きもの365さんのサイトを見ながら説明させていただきますね。

=衿芯=
長襦袢や半襦袢の半衿に芯として入れ、衿の形が崩れないように、また抜いた衣紋(えもん)をキレイに保持するのに用いる小物。

https://www.kimono-365.jp/basic/

着物を普段から着る人にとっては、わかっていて当然なことだと思います。
でも、「着物に触れるのがはじめて」な人にとっては、なんだか専門用語がたくさん出てきて、わかるようなわからないような???ってなりませんか?

長襦袢は、着物を着る前に着ておきます。半襦袢は上下が別々になってる襦袢です。半衿についての説明はひとつ前の記事に書いています。(半衿はあらかじめ長襦袢や半襦袢の衿に重ねて縫い付けておきます)。また半衿の中でも、白衿の場合は購入時にすでに縫い付けてあることが多いです。


この記事では、「最近の衿芯事情」について書いてみたいと思います。

「衿芯は、長襦袢を着る直前に半衿に入れます。着物を脱いだら衿芯は必ず長襦袢の半衿から抜きます。衿芯を抜いてから長襦袢をたたみます!!」

衿芯を通すために、半衿はあらかじめ縫い付けておく必要があります。半衿が縫い付けられていないと、衿芯を通す場所がありません。「長襦袢に半衿がついている状態なのかどうかわからない」と思ったら、衿芯が通るところがあるか事前に確認しておいてくださいね。

衿芯の素材はいろいろありますが、プラスチックのものが多いです。
このプラスチック素材の衿芯を抜かずにそのまま、長襦袢をたたむ人が増えているように思います。。。たたんでもプラスチックなので平らにならないのですが、半衿の中に衿芯が入ったまま、無理やり上から押しつぶしてたたむひとが増えています。何がダメなのかというと、衿芯が曲がったり、割れたりします。

衿芯が曲がったり、割れたりするとどうなるの?それが関係あるの?って思うかもしれませんが、次に長襦袢を着る時にキレイな衣紋が作れません。衣紋は衿芯によって、キレイなカーブが作られるからです。そもそも、押しつぶしたらその時点で衿芯が壊れてしまいます。

長襦袢って、着物の中に着るだけなのに、それがなぜいけないの?って思うかもしれないですが・・・キレイな着物着付けにおいては、長襦袢の着付けが命なのです。

とっても大事なことなので、もう一度言いますね。

「衿芯は、長襦袢を着る直前に半衿に入れます。着物を脱いだら衿芯は必ず長襦袢の半衿から抜きます。衿芯を抜いてから長襦袢をたたみます!!」

◆長襦袢のたたみかた動画


次回の記事は、腰ひもについて書きたいと思います。
最近の腰ひも事情や裏話、お楽しみに。


=マガジンのお知らせ=
「わかりやすく説明します。着物のきほん」記事がまとめて読めるようにマガジンにしていきます。現在、まだ2本の記事ですが随時こちらのマガジンに入れていきますね。



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