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令和の帯結びアレンジ・創作結びのネーミング

1本のながい帯がいろんなカタチになる。着物を着せて帯を巻いて、その場で背中で作られる「飾り結び」。

振袖の飾り結びに使われる帯は「袋帯」、長さは帯によって違いますが最低でも4メートル以上です。短いもので4メートル10センチ、長いものだと4メートル50センチ、60センチくらいあるかな?

着物に詳しくないかたでも成人式の振袖の帯は、たぶんどこかで見たことありますよね。背中にしょってる、お花のようなリボンのような立体的なアレです。

飾り結びには、古典的なきちんとした名称の結びかたもあります。
代表的なもので「ふくら雀」「文庫結び」などがそれにあたります。

最近の成人式の振袖に結ばれているものは、ほとんどが「創作結び」じゃないかな? また、YouTubeや帯結び本に掲載されている帯結びのネーミングは、創作した先生がつけたものになると思います。

帯結びの好みは、時代と共に変化してきていますね。
「令和の帯結び」の流れでいうと、どちらかと言えば、あまりゴテゴテせずにシンプルなものが好まれているかも。

Instagramなどで帯結び画像もたくさん見ることができますね。
気をつけないといけないのは、その写真の帯の長さやかたさによって出来るものと出来ない場合があります。極端な場合は、素材的に無理っていうこともあるんです。(分厚く短かめの帯だと結び方が限られてきます)



飾り結び初心者さん向けに、帯結びのYouTube動画(オンライン着付け教室)を作りました。※ちょっと長いので、チャチャっと2倍速でみてくださいね。


訪問着とか留袖の背中には四角いカタチの帯を背負ってます。これは「飾り結び」ではなく、「二重太鼓」っていう結び方です。

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長さや柄によって、振袖の「飾り結び」に適したものと、そうでないものがありますが、だいたいの袋帯は、長さが足りれば飾り結びができます。

「どんな袋帯でも振袖の飾り結びができますか?」の答えはYES。

でも一度飾り結びをしてしまうと、タックをとったりねじったりした箇所に「かた」がついてしまうことがあります。

同じ帯で別の機会に「二重太鼓」を結びたくても、四角い「お太鼓」部分にシワや「かた」がついてしまっていたら、もったいないですよね。なのでやはり、振袖には振袖用の袋帯をおすすめします。


ここから下の写真は、最近わたしが結んだ「創作結び」です。
袋帯ですが、短めのもので銀色の無地。生徒さんのレッスンのときに使い倒しているので、すでにボロボロでかわいそうな帯です。

何度も「捨てようかな?」と思いますが、愛着があってなかなか捨てられません。シンプルなので、ゴチャゴチャせず帯の作りがよくわかります。
逆に言えば、作りがよくわかるので「柄」でごまかせません。

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「帯結びアレンジ」っていうのは、創作結びをするなかでその帯の長さや素材によって、どんなふうにしたら「柄」が生きてくるかとか「流れ」を作るとか、体型によって「バランス」をとって修正していくとか、そういうことで仕上げ方法を変えたり、応用ができるってことですね。


しかし、いつものことながら。
結ぶよりも、写真を立体的に上手に撮る方がむずかしいわ・・・




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