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市ヶ谷法務店に込めた想いとロゴデザイン

市ヶ谷法務店の活動をはじめるにあたり、市ヶ谷法務店に込めた想いを書き記しておこうと思います。

名前の由来

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市ヶ谷法務店は法律を身近にしていく活動です。私たちは、この活動をはじめるにあたり、何をしたいのか、なぜ行いたいのかを話し合いました。そして、それぞれのメンバーの根底にあるのは「法律を身近にしたい」という想いであることがわかりました。

こちらでも説明しています。

そこで、身近にするとは何なのか? どういう状態なのか? を話し合っていきました。現状の法の認識からどのように変えたいかとか、法は社会の基盤(生活の支え)になっているけど、ほとんどの人があまり意識しないよね、といったことを話し合っていくうちにいくつかキーワードも出てきました。

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その中で、ふと、「まちなかに存在する工務店のような存在になればいいよね〜、法務店みたいな・・・。」という話が出ました。話をしていくと、工務店は町中に必ず一つは存在しているようなもので、地域の生活に溶け込んでいる、建築など生活の基盤を作っている等、私たちが目指している状態に近いよね、という話になり「法務店」に決まりました。「法務店」だと地域密着っぽいし、カッコ良すぎない感じがいいなと思っています。(自画自賛)

工務店とは、一般に比較的狭い営業エリア内で地元に密着した活動を行っている建設会社のこと。 地域密着型のため、何か困ったことがあった場合にも素早い対応が期待できる。 建築主(施主)の好みや条件に合わせて設計・施工してくれる自由設計が特徴で、伝統的な木造軸組工法など、会社ごとに得意分野がある。
工務店 とは | SUUMO住宅用語大辞典

法務店の前に付く「市ヶ谷」は、私たちにとって始まりの地であり、現在の主な活動拠点であるので、市ヶ谷というネーミングを使用しています。

市ヶ谷法務店のロゴデザイン

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法が「当たり前の存在」、「生活に溶け込んだ存在」になった状態とはどうなるのかを考えた結果、地図記号をベースに市ヶ谷法務店のロゴマークはデザインしました。

当たり前の存在になると、小学校、役所、交番や郵便局みたいに地図に記載されます。また、地図に記載される=世間に受け入れられた結果であり、生活のインフラが地図記号になっていると思います。

地図を世の中に見立て、世の中に市ヶ谷法務店のロゴマークがあることで「生活に溶け込んだ法」という意味を持たせています。

ロゴマーク

市ヶ谷法務店の想いを形にするにあたって、全てに意味があり、市ヶ谷法務店の想いを凝縮したようなシンボルを目指しました。

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人+十の意味
既存の裁判所の地図記号を「人」と「十」で構成しています。「人」は文字通り人間を指しており、「十」という文字には数が多いことの意味が含まれています。そして、(官署としての)裁判所は司法権を行使する場所です。その裁判所の記号を司法の象徴と見立て、それらはたくさんの人の(潜在的な)関心から出来ているということを表現しました。

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・たくさんの人の思いが集まり法になっている
・生活に溶け込んだ法
のような想いが込められています。

六角形の意味
六角形は、調和と結合を意味しています。司法を六角形で囲むことで、元々あった、社会に秩序を与えるルールとしての法を強調して表現しています。

さらに六角形は、亀甲模様として古くから亀を表しています。亀は神仙思想では、世界を支えている生き物として考えられ、縁起のいい生き物の象徴であり、亀が現れるといい所に連れて行ってもらえる、という考えもあります(そうなんだ)。そのような意味を踏まえて、
・安定、平和や調和を目指して法ができる
・私たちの生活の支えであり、より良い社会への道標になる
のような想いを込めました。

また、六角形の曲線は人の生活を表しています。人の生活を見ると直線で出来ているものはほとんど存在しません。どんなに鋭角に見えても少し曲線があります。このように人の生活は曲線で出来ていることを踏まえると、人の生活の基盤となる法や、それに関わる市ヶ谷法務店の取り組みは、直線ではなく曲線表現するのがふさわしいと思い、曲線を採用しました。

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引用:P.J.グリヨ (著), 高田 秀三 (翻訳) デザインとは何か

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さらに、曲線はそれぞれ 64mm、32mm の円がベースになっています。これは、コンピューターの 32 ビット、64 ビットを指しており、法のオープンデータ化やデジタル化が進みつつあるので、デジタルな側面をロゴに入れたいと思い、64mm、32mm の円の曲線を使用しています。法のオープンデータ化の話は、後日書きたいと思います。

ロゴマークを屋号として整える

人は壁がなくても暮らしてけますが、屋根がないと生きて行けません(※なお、判例は、屋根が葺かれ、周壁として荒壁が塗られた程度に至れば建物になるという見解に立ちます。大審院判決昭和10年10月1日民集14巻18号1671頁参照。どうでもいいか)。市ヶ谷法務店もなくてもならない存在でありたいという思いを、屋号のようなロゴで表しています。

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引用:P.J.グリヨ (著), 高田 秀三 (翻訳) デザインとは何か

ロゴタイプ

「読みやすさ」(ロゴとしての可読性)を重視してデザインをしています。

わかりにくい法をわかりやすくしたい、という想いのある市ヶ谷法務店のロゴサインが読めないという状況はあってはならないと考えました。

「カッコよくしすぎない(お洒落や、カッコよさを重視して読みづらくなるのは NG )」という考えのもと、教科書体みたいな nomal さを目指しました。

また、工務店がもとになっているので、工務店の看板やのれんに使えるように、法は社会の基盤となるので、力強さは欲しいということで、「止め・跳ね・払い」を強調しています。

進め方は、お互いの認識を合わせるために、ピンタレストでロゴを集め共通認識を作りながら進ました。「こういうのいいよねー」とか「これはダメ」とかを打合せやチャットで共有しながら進めました。

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話し合いで「共通言語」を作りながら進めるのは、『美の基準』とかぶるものがあります。

市ヶ谷法務店のロゴ

このように制作していった、シンボル・ロゴタイプを組み合わせることで、自分たちの想いが詰まったロゴが出来ました。

アートボード 1 のコピー

おわりに

以上が市ヶ谷法務店に込められた想いです。

これから発信し、認知され、市ヶ谷法務店に込めた想いが届くように、活動していきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


「法律を身近に」をビジョンに掲げる弁護士とデザイナーの課外活動。
運営:平塚翔太(弁護士/第二東京弁護士会)、稲葉貴志(デザイナー)
協力:いろいろな人たち
連絡先:hiratsukahoumu@gmail.com

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