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「飯炊き3年、握り8年」第330回例会 2022/12/21

昨年最後のTokyo イチエ 例会は(第330回12/21)、六本木・東京ミッドタウンイーストおもて側の角にあるダイニングレストランで開催されました。

東京では久しぶりの夜の例会とあって、クリスマスシーズンのその雰囲気をシャンパン片手にカジュアルに楽しめるビストロがいいだろうという選択からでした。

「オランジェ orange」
東京都港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウンイースト1F

参加者は7名。水戸から”いつものように”遅れて駆けつけた、絶対参加の№2.正会員さん。横浜からは、久しぶりに元気な姿を見せてくれた№32.正会員さん。東京での発掘調査のため、単身・短期赴任中の№37.正会員さんは、東京例会には初参加。

東京・水戸ともにお馴染み参加は、画家でファイナンシャルプランナーの№42.正会員さん。同じく、お馴染み参加のワイン醸造家でコンサルタントの№47.正会員さん。その紹介で初参加の酒造メーカー専務さんと、代表の私の面々でした。

初参加の酒造メーカーさんの酒蔵は、

東に筑波山、西に鬼怒川、関東平野の真中、茨城県石下町にあり八代続く古い蔵である。石下町は平将門を始めとする坂東武者の根城であり、詩人で作家でもある長塚節(ながつかたかし)もこの地で生まれ、名作「土」の舞台ともなっている

と、ウェブサイト上で紹介されていました。

八代続くとは、「なんとも凄いことですね!!」と、酒席で話題となったものです。それぞれが持つ経験の中で、継続の大変さがしみじみと理解出来るからこその感嘆でした。

話は変わりますが、“フレンチの神様”といわれたジョエル・ロブションさんは、親交のあった東京・銀座の鮨店「すきやばし次郎」の小野次郎さんの握りを2個食べた後、しゃりだけを握ってもらい、そのご飯の“温度”を即座に感じて、「私にはできない」と語っていたそうです。まさに、神様と神様の真剣勝負のような場面が浮かびます。

一方、ホリエモンこと堀江貴文さんは、ツイッターで、

寿し職人として一人前になるために「飯炊き3年、握り8年」の修行が必要、などという話があるが、問題なのは職人としてのセンスであり「何年も修行するのはバカだ」

と切り捨てて、バズりました。

思うに私は、ホリエモンが語る「センス」を取得し、お金を頂ける商品になるまでに昇華していくにも、それなりのトキが必要だと思う方の人間です。

寿司もマシンが握ったりする時代ですし、世の中は、なんでも簡単に手早くがもてはやされることも確かにあります。しかし、本物はそんなに簡単に手に入るものではないし、極めるにはトキが必要です。

また、本物を語るひとほど怪しいということは、そもそもネット社会の問題点が指摘もしています。

この夜も、2021年5月の東京・銀座の例会で利用した、お寿司を各国のオイルと塩で食べるという、世界初の「オイル寿し」のお店の事が話題に上りました。この店の料理も、シェフが永年素材に寄り添い、研鑽を重ねて来たからこそ生まれた稀な素晴らしい味でした。

『米菜°sakura 織音寿し』(ベイサイド・サクラ・オリオンズシと読む)当日のメニュー
イタリアスローフード協会が主催するテッラ・マードレという国際イベントで、2006年の世界の料理人1000に選出されたというオーナー・奥田政行シェフが考案したものです。

私たちイチエクラブは皆さまのお陰で今年、継続29年目に入りました。

主宰者の私自身は、回を重ねる毎に見えてくる景色が、微妙に変わることを感じています。それは、ロブションさんや次郎さんの域には達していないまでも、これも、継続のチカラ、継続から導きだされるひとつの慧眼のように思えてなりません。

1994年11月、5人の有志でスタートした異業種交流会『一会倶楽部』は、来年(2024年)末には30周年という節目を迎えます。この転換点に、2018年からスタートしたTokyoイチエと統合し、名称も、異業種交流『Tokyoイチエ』と変更しました。

新しいイチエに、今後とも皆さま方のご期待とお力添えを賜りますよう、新春に改めて心からお願い申し上げます。

ジュンコさんから当日参加者にクリスマスプレゼントとして贈られました。

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