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「イチエは私の宝の箱」第318回例会 2021/07/29

11階建ての白亜のホテル

<第318回例会案内から抜粋>
現在、茨城県水戸市千波町にある水戸プラザホテルは、移転前の今から38年近く前に、一級河川・那珂川に架かる水府橋のたもとに、11階建てのホテルとして建設中でした。

タイル張りの白亜の外観は、水戸駅方面から三の丸の大手橋をくぐるように通る狭い県道を抜けると、一気に開ける景観と水府橋のコントラストに映え、見とれる程の美しさでした。

その一階のエントランス側に張り出す場所に、三方ガラス張りのレストラン・ローズはありました。料理はフレンチ。グループ企業から生え抜きをグランシェフとして据えて統括させ、地元密着を目指しました。

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縁あって、開業直前のこのホテルに採用された私にも、上級職になるにつれて、ナイトマネージャーという、泊まり番の役割が月一程度に廻ってきました。もともと神経質な私は、仮眠というその勤務スタイルに、ほとんど眠れぬ夜を過ごすことが多かったのですが、ただひとつ、朝食を「ローズ」で食べることが出来る”特権”が楽しみでした。

早朝の誰もいないレストランに、温かいコーヒーの香り。窓辺には一級河川の流れ。そして、バックグランドミュージック。この贅沢に、ずっとずっと浸っていたいと、いつもいつも思ったものでした。

20年前、現在地に新規移転開業したホテルとともに、ローズも施設内にフレンチレストランとして移りました。景観は大きく変わり、いま店内から望めるのは、緑豊かなアトリウム・ガーデン・パークです。

昨年の暮れに亡くなられた当時の代表取締役が、移転プランニングの時点で、「ローズ」というネーミングに、何故にこだわったのか、今だから理解できる私です。

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森の中の迎賓館でソムリエールの受付で・・・

先月の7月例会も、コロナ禍の最中でしたので、開始時間を30分程度繰り上げ、終了は1時間前倒ししました。参加者は13名。お馴染みの顔ぶれや、本当に懐かしい顔ぶれが揃い、ゆったりとした贅沢な空間で楽しいひと時を過ごすことが出来ました。

 前菜   コンビネーションサラダ
 スープ
  本日のスープ
 魚料理  スズキとオマール海老のカダイフ包み
      海の恵みのポワレ ブイヤベース仕立て
 デザート 季節の果実のコンポートとヴァニラアイスクリーム
 焼きたてブレッド
 コーヒー 又は 紅茶

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ワクワクの宝箱

さて、最近の例会では、この交流会「継続」の期間の永さと、例回数の多さに驚かれるとともに「継続」の秘訣を、お店の方や参加者に尋ねられることが増えました。

その度答えるのは、なんといっても、私自身のワクワク感が冷めないこと。東京例会が加わったことで、コロナ禍の中とはいえ、逆に、イチエ発会当初の頃が思い起こされ、懐かしさと、新鮮な感動が蘇っています。

交流会は、ひとと人との出会いもさることながら、次はどんな素敵な会場やレストランが待っているのだろうというのも、参加してくださる方々の楽しみと興味です。勿論、いまもそれは変わりませんが、流石に27年目320回に迫ると、限られた情報やエリアの中では限界があります。

マーケティンングコンサルタントの酒井光雄先生が、PRESIDENT Online 2018/04/04 「将来に差を生む、電車での過ごし方」に書いておられました。

電車や地下鉄に乗り込むと、すかさずスマートフォンを取り出し、ゲームをしたりSNSを見たり、LINEやメッセンジャーでやり取りする人がいる。こういった時間の過ごし方が一般的なのだろう。だが、観察眼を磨いている人は、問題意識を持った上で家人や友人の買い物に付き合い、なぜその商品を購入したのか、その理由や背景を日々探っている。公共交通機関を利用するときは、乗り込んでくる人たちのファッションや持ち物を観察し、そこからトレンドを探っている。

その点、東京は文字通りの底なし。

エリアを決め電車を降り、ブラブラと街を歩いて、ここぞと思うお店を覗きます。フライヤーがあればピックアップ。店員さんが出てくればお話を聞き、場合によって店内を案内してもらい、気に入れば食事も採ります。

水戸は、逆にSNS情報を駆使して、今までに無い白地のエリアの開拓を目指します。

しかし、これで会場を決めるワケではありません。このストックを繰り返し、持ち帰り、改めてサイトでチェック。次は電話やメールでオーダー。その対応の良し悪しで、例会場を決定するという手順を踏みます。

私にとっては、こうした街情報やSNS情報は、その蓋を開けられる機会を、今かいまかと待っている、私自身のワクワクの「宝の箱」なのです。

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