映画感想|イキガミ

国家繁栄のもと、ある日突然、死が宣告される。
残された24時間を彼らはどう過ごすのか?
回避できない理不尽な死。

私がこの設定で泣かないわけがありません!
周りの皆さんも涙をぬぐっておられました。私も例にもれずです。
そもそも泣くために観に行っています。

死を前に人はどう行動するのか? 映画では3人の若者の生き様が、それぞれ3つのエピソードで語られます。原作漫画を読んでから映画を観れば、また違った楽しみ方が出来たかもしれません。

ただ、度々ムズムズしてしまいました。
「死ぬ」設定は、冒頭で優しく教えていただけるのですが、法律に無理があるのと同時に、現代が舞台なのでその技術大丈夫かな?とか、情報漏洩は?偽装は?不良な場合は当局が消し去るの?とか。
でも、そんなことを言っていては楽しめませんので、そこは突っ込まずに、突っ込まずに。突っ込んだら最後です!

作中ではこのシステムに疑問を持っている人もいるようで、なんとかしよう的な言葉まで出るのですが、システムを突つくと制定過程からフォローしなければならなくなり、それこそ疑問ばかりになる気さえします。国家が働ける若者を排除し、そのうえ猶予時間が24時間というのは・・・。老人達がバーチャルゲームの世界で殺し合いをする方がよほどリアリティがあるような・・・何でしたっけ?

それから、少し残念だったのは、CMのおかげでだいぶ先が読めてしまったことです。1つの映画に主役格が複数おり、冒頭で書いた3人はそれぞれのエピソードだけで、いい話の短編を観たという感じなのですが、それ以上なんとも言えません。

ということで、あまりうがった見方をせず、純粋にありのままの作品を楽しめる方はかなり感動できると思います。

※2008年9月付感想。試写会。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?