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Ichica Story #11話 【深淵を彷徨いながらも進む孤独な旅路編】

「真っ暗な深淵を駆ける中で」

何も見えない真っ暗な深淵の世界、そこではありとあらゆることが鮮明に映る、SNSを生業としていた私には人の情報や感情などの流れ、もはや人の心の傷、愛や死も、全てが人一倍見てしまうようになっていた、けれど、いくつもの痛みに身体を突き穿たれ続けた私はそれらに、流されることはなくなっていた、何度傷ついても、倒れ込んで動けなくなっても、何度も何度も何度も何度も何度も前を見て駆け続ける。

誰にも理解されない世界の中で、ただただ孤独に私は駆け続けていた。

「心象世界と現実世界」

真っ暗な世界を駆ける一方で、現実世界の私は、脅迫的な自身の影の衝動に常に突き動かされる、現実世界では精神病とも呼ばれるものになっていた。他人のどんな痛みも受けとめて、時には癒すことができる力が持てた反面、自分のとてつもない想いの強さの反動と、今まで経験してきた悲しみ、現在進んでいる深淵の環境は、普通の精神力であれば、もはや生きることができない状況になっていた。

それでも負けずに戦い続けていた。
それは、一重にいつかの思いが支えとなって。

「深淵を彷徨い続ける中で」

悲しみと向き合うたびに、その悲しみの意味と回避するために、自分での想いを作り続けた、それが鎖になっても動き続けた、その鎖が心を歪にしようとも進み続けた、その想いは強すぎるが故に扉を開ける手順さえも全てが決まっていた、もはや自分の想いの中のとてつもなく強い自分との戦いを常に続けながら生きるようになっていた

光で満ちた世界でもこの焔が消えないよう強く駆けていけるように

『深淵の中で光を守り続けながら駆ける旅路編に続く』


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