日本でいちばんやさしいマーケティング/インスタグラムを成功させるには

インスタ成功には、時間をかけて「人気者になる=ファンをつくる」

マーケティングの相談で今、多いのが「インスタのフォロワーを増やす策を教えて!」というものです。でも、劇的な速攻策はありません(わかりません)、ごめんなさい。相談してくれた方にも、同じように答え、さらに、「時間は少しかかるけど、一緒に考えながらチャレンジしましょう!」と答えます。もちろん、お金をかけて広告をうったり、インセンティブを提供するキャンペーンを行うことで、その数を増やすことはできますが、投資をやめると効果も下がってしまいます。そして、みなさんが求めているのは、お金をできるだけかけずに、“自然に確実に“フォロワー数やいいねを増やす方法のようです。
そのためにも、「マーケティング視点でインスタを考えると、やるべきことが見えてくる!」という人が増えれば嬉しく思います。
 
問:お金をかけずにインスタフォロワーを増やすには?
解:時間をかけて「人気者になる=ファンをつくる」。
説明:その仕組みをマーケティング視点で見える化します。
 
「ファンが増えれば、フォロワーが増える」と言われれば、そりゃそうだ、と思ってしまいますよね。でも、大切なのは、なぜそうなのか、そのために何をすればいいのか?を理解することです。すると、自社(自身)で、今はどこまでできていて、これから何をするのがいいのかが「見えてきます。」すると、あとはやるだけです。ぜひ、インスタもマーケティング視点で考えてみてください。
では、「マーケティングの地図」で見ていきます。

①インスタは4Cのコミュニケーションにあたる

①    インスタは「4Cのコミュニケーション」にあたる、お客様との大切な接点。インスタに限らず、このnoteも然り。お客様との直接的な接点になり、フォロワー数次第で立派な広告媒体にもなるSNSは、4CのCommunicationに位置付けられます。4PのPromotionに位置付けてもよさそうですが、企業視点の4Pでは、「お金をかけて」「仕掛ける」媒体となるため、一旦、省きます。

このインスタが位置付けられる4Cは、ブランディングやファンマーケティングを考える上でも活用される大切なフレームです。そして、4CのCost、Customer Value、Convenience、Communicationこれらが統一感をもって、ターゲット層に伝わることが求められます。そのため、インスタというコミュニケーションを通して、どんな価値が提供できるか(Customer Value)や、どのように便利に使ってもらえるか(Convenience)、時間をかけずにスムーズに情報を得られるか(Cost)についても丁寧に考えていく必要があります。
また、あなたが企業の人ではなく、個人としてSNSをマーケティングツールとして活用する場合には、この4CにもうひとつのC(Character)を加えて5Cで考えるとよいかもしれません。Character(キャラクター)は特性や個性と訳せる通り、お客様からみて、憧れや共感性ある個性があることも重要な要素となります。そのために「セルフプロデュース」を個人で行うことも競争の激しい分野ではとても重要です。
まず、ここまでで、インスタがマーケティング戦略上、大切な位置づけであることが分かってもらえたかと思います。
そして、このコミュニケーションを成功させるために・・大事なことがあります。この後の②③で紹介します。


②    「コミュニケーション」の相手(フォロワー、ターゲット)を明らかにしましょう
お客様との直接的な接点となるインスタで発信するには、「ターゲットをどんな人にするか」を明確にする必要があります。
マーケティングの地図で確認すると、4Cの上には、S=セグメント、T=ターゲティング、P=ポジショニング、のSTPがあることがわかります。中でも特に、ターゲティングに注目し、「インスタを誰に見てもらいたいのか、どんな人にフォロワーになってもらいたいのか」を明らかにしていきます。そのためには、少々面倒であっても、ターゲットの中でもモデルとなる「ペルソナ」をつくることも大切です。「自社が提供する価値に対価を支払ってくれる(可能性のある)お客様は誰か」まで考えておきたいところです。
 
次に大事なのは、そのターゲット層が見ているインスタがどのようなものかを知ることです。ターゲット層やペルソナに近い人が周囲にいる場合は、話をする、教えてもらうことにぜひチャレンジしてみてください。お金をかけてヒアリングやインタビューをする方法もあります、とにかく話をきくことが大切です。
「ターゲット層が好んで見ている他のインスタ」の共通点やポイントを調べて、それらを参考に自社の発信内容を検討します。写真のイメージや表現、コンテンツの工夫などです。写真やコンテンツはいくつかテストをしながら、よりよい策に絞り込んでいくこともできます。ここは、地道に時間と手間をかけていくしかありません。継続が重要です!
また、見てくれている人がより見やすいように、見て心地いい、分かりやすい環境の整備も大切です。例えば「プロフィール欄を整える」「きれいな写真を使う」「投稿はできるだけ計画的に行う」など、工夫できる点はいろいろとあります。


②ターゲット層の好みを明らかにする


③    目標と検証方法(KPI)を決めておきましょう
「お金をかけずにインスタフォロワーを増やすには?」という問いから始まりましたが、「増やす」程度が曖昧にならないように、活動の進捗を測る指標と数値目標を決めることも大切です。SNSは無償で始められますが、そこには人的コスト(時間も含めて)も生じます。自社の事業構造や商品の価格帯なども考慮しながら、活動費はどれくらいかけられるのか、どんな成果を得られればよしとするのか、決めておくとよいでしょう。
競合相手や理想のベンチマーク先のフォロワー数も参考になります。同じカテゴリーや同じ規模の企業のフォロワーはどれほどか調べてみましょう。
一般の人でも500フォロワー程は行くので、まず目指すは1,000フォロワーその次は5,000の壁のクリア。1万を越えれば、3万、5万をめざす、という感じです。
ターゲティングの前のセグメント情報からより詳細な数値を設定することもできます。セグメントをどのように区切り、どの部分にターゲットを定めたのか、そのターゲット層は日本に何人程度存在して、その中で何割のシェアをとっていきたいのか、そのうち、インスタを使っていそうなターゲット層は何割程なのか。そういったところから目標数を設定することも可能です。(フェルミ推定の域ですね)
もちろん、フォロワー数だけがめざすゴールではありません。
KPIはインプレッション数、いいねなどのエンゲージメント数、リーチ数など、さまざまに定められますし、数値だけでなくターゲット層や実際のお客様との信頼関係を構築する場所にもなります。
事業としてインスタを何に活用するのか、ということも改めて考えながら、インスタのマーケティング視点での取り組みを考えてみてもよいかと思います。

③目標と検証方法を決めておく

最後にもう一度まとめますね。
 
①    インスタは「4Cのコミュニケーション」にあたる、お客様との大切な接点です
②    「コミュニケーション」の相手(フォロワー、ターゲット)を明らかにしましょう
③    目標と検証方法(KPI)を決めておきましょう
 
お金をかけずにインスタフォロワーを増やすには?
時間をかけて「人気者になる=ファンをつくる」ことですが、
その仕組みをマーケティング視点で見える化することで、
今、自社(自身)はどの状況にあって、これから何をするといいのか?が見えてくるようになってくるかと思います。
 
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
次は「セグメントとターゲティング」について書きたいと思います!
 

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