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「海のはじまり」考察・パパをやるよりも大事なこと


〜こういうドラマを、世界を、わたしはずっとみたかったような気がしてる〜



「海のはじまり」第3回をみました

初回から毎回リアルタイムで見てるのだけど
見るたびに
なんだか胸がじんわりとします。

寂しさと切なさと、
きっとこの先にあるんじゃないかという
いつかの優しさと
まだ見えないでいる未来のカタチの
片鱗を感じるから。

そして、
何かをわたしも伝えたくて
未来を描きたくなって
もどかしくも愛おしい想いが湧いてきて
考えを書いては消して
書いては迷ってを繰り返している


こんなに上質なドラマを観れるのは
毎週見られるのは
本当にありがたいですね!



さて、ここからは

ネタバレガンガンしますので
それが嫌な人は要注意です。



改めて
「海のはじまり」の
ストーリーを簡単に説明をすると

目黒蓮さんが演じる月岡夏の元に
ある日、大学時代に付き合っていた
彼女の訃報が届きます。

その彼女とは実は
子どもが出来てしまったけど
堕胎し、その後
別れてしまうという出来事があって
夏はそのことを
ずっと忘れられずに生きてきた。

だけど、お葬式に参列すると
そこには小さな女の子がいて
その娘は実は亡くなった元カノが
こっそり産んで1人で育てていた
夏との子どもだった。

というストーリー。


そこから、夏が
突然現れた自分の娘、海ちゃんと
家族になっていくのか、いかないのか?


そして、それにともなう
周りの人との関係を
丁寧に描いていくお話なんですが


第2話で、夏が海ちゃんと
少しずつ交流を始めて

第3話では、
夏は海ちゃんと向き合っていくことを
決めるという回でした。

初回を見た時も、
すごくいろんなことを考えて
1万字近くの
感想レポ
を書いてしまったんだけど


●そちらの記事もよかったらご覧ください

第2話、第3話も
すごくいろんなことを考えさせられました

第2話は考えすぎて
まとまらずにいたくらい。

いつか、ここで思ったことも
形にしていけたらいいな。
と思っていますが

ここからは
第3話を見ての感想を書いていきます


まずは、わたし的には
今回の話の流れ
すごーーーくよかったです


今回は、夏くんが
有村架純演じる今の彼女、弥生さんと

海ちゃんに会いにいって一緒の時間を
過ごしてみた1日
をベースにして

そこから、海ちゃんの母で夏の元カノの
水季を知る人たちの想いに触れて
海ちゃんと改めて向き合うことに決めたこと。


そして、
海ちゃんの本音を知ることで
これからも側にいることを
決めるまでの流れを描いていました


このドラマって
いろんな親子の話がテーマといいながらも

子どものためというよりは
年は重ねてきたけど
未消化な思いを抱えていたり
完璧な大人になれない
全ての人たちの気持ちを

丁寧に描いていくことを大事にしていて


今回も主軸になっていたのは

夏くんの娘の存在を知って
お母さんになりたいと立候補した
今の彼女、弥生さん


元カノ水季のお母さんの想い

が大きなところとしてあった
と思うし
これからも、
きっと大人の想いがメインで
このドラマは進んでいくと思うのです


だけど、わたしは
ずっとお母さんを亡くしてしまった
海ちゃん7歳の気持ちが気になっていて

海ちゃんは
これから大人の事情に
振り回されていくのかな?


って引っかかっていたのですね


もちろん、
ドラマの中でも周りの大人は
海ちゃんのことを考えてはいるんだけど

でも
なかなか自分の気持ちを
うまく表現できなくて

というか、そもそも

自分の気持ちをまだ
じぶんでもよくわかっていない
子どもの気持ちって外に置いていかれがち

しかも、海ちゃんはぱっと見
自分の意思表示をちゃんとしてるように見えるし。



海ちゃん自身も
お母さんが死んで悲しいはずなのに

泣くわけでもなく
いろんなことをゴネるわけでもなく
いつもニコニコしてて元気に過ごしてて

お母さんの死というのが
よくわかっていないのかな?

それとも、悲しい想いを
受け止められてないのかな?

泣いてしまったら心が折れてしまうから
閉じ込めてみないようにしてるのかな?

自分の環境が不安定なことを
わかっているからこそ、
ワガママ言わずにいい子でいるのかな?


なんてことを
ドラマを見てていろいろ思ってた。



でも、夏が海ちゃんに

「なんで元気なふりするの?
悲しいはずなのになんで泣かないの?」


って聞いたことで

やっと
そこで初めて泣けたのが
すごくよかったな

って思いました。

夏くんが本当の意味で海ちゃんに
心の受け渡せる場所になっていった瞬間。


このシーンは

優しい言葉で
「泣かないでいて、えらいね!」

「お母さんの代わりになってくれて
海ちゃんのことを思ってくれる人は
たくさんいるよ」

って海ちゃんを褒めて励ます弥生さん

「もう、海ちゃんのママはいなくて
代わりには誰もなれなくて
悲しくないはずなのに
なんで我慢するの!?」

ってぱっと見、責めるように
海ちゃんに問いただす夏くんの姿という

それぞれの海ちゃんに対する向き合い方の対比


そして、
そこからハンカチを差しだす
弥生さんの手をすり抜けて
夏くんに向かって駆け出して抱きつく
海ちゃんの姿は

第3話の大きなポイントだったけど

人の心に向き合うということや
心の寄せる場所になることの意味について
深く考えさせられた



海ちゃんは子どもで
親子の話だから

「本当の親とは?」みたいな視点で
見てしまいがちだし

親という意味では

大人という視点から
海ちゃんを褒めてそれでいいんだ
って導こうとする弥生さんの姿が
正しいのだろうし

夏くんの在り方は
どっちかというと
友達とか恋人とか
大人なのに子どもに対しては
キツく思えるような言葉を
対等の立場のように投げていて

まるで親子には見えなかった。

それでも抱きつかれてぎこちなかった手は
ちゃんと抱きしめられるようになった


でも
本当はそれでいいんじゃないかと
わたしは思ったんだよね

大人になっても海ちゃんのように
自分の心の痛みや悲しみを隠して
笑っている人はたくさんいて

そんな時に本当に救いになるのって
一見、キレイでポジティブな言葉や
見せかけの優しさじゃないよな

ってしみじみ思ったし

「相手のことを本当に心から想う」
それが出来るのなら関係の名前なんて
どうでもいいことだよな
って思えたから。

その後も
海ちゃんと
ママとの思い出の場所に2人で出かけた
夏くんは海ちゃんに

「パパやるって
どういうことかわかんないんだ」

って伝えるんだけど

わたしはそれが本当に本当によかったと
感じて。


本当に誰かをまっすぐにみた時に
その人の幸せと人生を考えた時
わかることなんてほとんどない

確信っていうのは、
本当はものすごく曖昧な今の渇望でしかない


だから、
安易にパパやるよって言わない夏くんに
わたしは、すごく安心したし
彼の人への向かい合い方が
とても好きだなって思った。



自分の気持ちを我慢しないで
涙を流せた海ちゃんを抱きしめる
夏くんの手はぎこちなくて

一緒に海を散歩するシーンも
まだ全然親子には見えなくて

父親って言葉は全然しっくりこない

でも、ちゃんと丁寧に
海ちゃんに向かい合っていることは
伝わってくる。

そんな名前がない関係のままで
これからの関係性を
作っていこうとしていることが
すごく愛しく思ったのです。


夏くんが
海ちゃんを子どもだからって侮らないで
正直で嘘をつかずに
考えを誤魔化すことなく伝えるから

海ちゃんも我慢することなく
自分の気持ちを伝えることも出来るし

これからも
2人でお互いの気持ちを話しながら
関係を作っていくのだろうな
っていうことが予想できて
すごく安心した


むしろ、
最初から父親と子どもだったなら
きっとこういう関係性にはなれないし
もっと子どもを自分の所有物のように
扱ってしまう可能性もある

それがいいとか悪いとかではないし
子どもを育てるって
本当に大変だから
そんな風に寄り添って向かい合うなんて
なかなかできないし

子どもを子どもという
保護対象として扱うべきなのか?

子どもを早いうちから
1人の人間として扱うべきなのか?



ということは
難しい話で簡単に答えが出ることでも
ないと思うけど

それでも

お互いのことをよく知らなくて
どんな関係性になるかもわからないからこそ

1から相手とのことを知ろうとして

自分のことを伝えようとして

ちゃんと人と人として絆を作っていこうとする

それはすごく愛だと思う

そうやって作っていった絆は

きっと血の繋がりという
無条件の絆で繋がれているよりも
脆いかもしれないけど

だからこその強さを
得ていくのではないかと思う。



そして、それは
有村架純演じる
夏の彼女、弥生には出来ないことだなって
思ったのです


なぜなら、弥生さんは
自分が母親になるんだ!
っていう状態に憧れすぎて
その関係性に囚われすぎて

海ちゃん自身のことを
見れていないから。



弥生さんは
夏くんと海ちゃんとお出かけしたり
一緒に過ごしていく中で

海ちゃんのおばあちゃんに
キツイ言葉を言われたり、
亡くなった海ちゃんのお母さんの同僚から
「自分は外野なんだって自覚して
疎外感すごいですよね?」
なんてことを言われたり

最後には海ちゃんに
差し出した手をすり抜けられたりと

なかなかしんどい状態になるのですが

でも、弥生さんを
本当に外野にしてるのは
きっと血のつながりではないんですよね




その関係の名前を求めて
相手の心を見失ってしまう

まだお母さんを亡くしたばかりの
海ちゃんが元気でいることを
普通のことと受け取って

ママの代わりはいるよと言い
ママの代わりとして
すんなり自分と仲良くなれることを
当たり前と受け取ってしまうこと

大竹しのぶさん演じる
娘を亡くしたばかりの
海ちゃんのおばあちゃんの前で
楽しそうにして
海ちゃんとのいい関係を
アピールしてしまうこと


そこに多分、相手の心はない
自分の願望しか見えていない


だから、外野になってしまう

これって実際に血が繋がってる親子でも
すごくありがちなことだと思うのです

わたし自身にも経験がある


弥生さんの行動って
わたしからすると
すごく身につまされるし共感できるんです

わたしも、
自分には子どもを持てないのかもって
思って悩んでた時に

家庭が安定しない環境の中で
生まれる子どもの存在を知って
その子の母親やるって思ったことがあるから。

その瞬間は、すごく燃えたし
心が湧き立った

だけど、
そんな薄っぺらな母親像なんて
いとも簡単に吹き飛ばされたという
現実があった

母親なんて
そう簡単になれるものじゃないんだ

産んだからとか
血の繋がりがどうこうではなくて

本当は毎日の積み重ねが
親子の絆と確信を作っていくんだと思う



で、世の中の親子において

お父さんより、お母さんが強いのは
十月十日はお腹の中で一緒にいて
積み重ねた時間が他の人よりも
長くて密接だということで

その時間で何かが芽生えて
母親になる準備ができた人は
母親にすんなりなりやすいのだろうし

それがわからない人もいて
上手く親になれない人もいるのだと思います

それがお父さんだったら
なおさらわからない人きっともっと多い




積み重ねた時間がない時に
そこから信頼を勝ち取るためには
まっすぐに
その人のことを見て知ろうとする
ちゃんと向き合おうとする姿勢を
示していく以外にはない


夏くんはそれをどこかで
わかっているのかもしれませんし

きっと弥生さんが
じぶんが「お母さん」になることに
憧れを持って
「いい母親」に固執してるうちは
形がお母さんになったとしても
心が繋がることはない


お母さんになりたいって
お母さんである自分を見てるうちは
決して本当の意味で
お母さんにはなれないのだと思う



血は繋がってなくても
お母さんをやるって
安易に言えてしまう弥生

血が繋がってはいるけど
お父さんがやれるかまだわからない
だけど
側にいることはできるという夏くん


きっと、パッと見、
前者の方が誠実で覚悟があるように
見えるけど
でも、見えてるものは
全然違うんだと思う


そんななかで
海ちゃんの心を見ようとした
夏くんは自分でも
お父さんがわからないというし
側から見ても
その空気は親子には見えないし

海ちゃんもいう
「パパやらなくていいよ」って。
同時に
「その代わり、いなくならないで」って言う。


一緒にいることが大事で
その名前はなんでもいい

って。


多分、本当は

お母さんじゃなくてもいいんだと思う
お父さんじゃなくてもいいんだと思う

みんなが当たり前に持ってるモノだと
思うと、それを持っていないことは
苦しく思うし
欠落感を覚えることもあるだろうけど

それでも
共に生きようとしてくれて
本当に心を大事にしてくれる人がいれば
人はちゃんと生きていけるし
そこに愛を知ることもできる

これって、親子関係だけじゃなくて
全ての人間関係に
言えることなんじゃないかな?


とも思います。


あなたが大好きな人の「彼女」とか「恋人」
であることに固執して
恋人だったらこれをするべきとか
あれをやらないのはおかしい

と、相手のやりたくないことを
強要したり

相手の能力にはないものを求めて
それが出来ない相手のことを責めることで
崩れていく関係は本当によく見るし

全ての家庭の不和は
いい「父親」であること
いい「母親」であることに固執して

そこにある理想像に
お互いをはめ込んでいることが原因
のように
わたしには思えるのです


だから、このドラマの中で
夏くんと海ちゃんが
パパということがわからない
といい
パパやらなくてもいい
と言いながら

それでも側にいることを選んだこと
側にいようとしてることが
とても眩しく愛しく思いますし

もしかしたら
お互いを大事にしながら
側にいるために役割を求めないでいる
のかもしれないな

とも思っています。


大人はみんな
父親をやる覚悟を夏に問うけど

次世代や、常識とか世間の当たり前に
囚われていない子ども的には

パパとかママとか
関係の名前よりも大事なものが
見えているということなのかもしれません


今はまだ、「パパ、やらなくていいよ」
って言葉は

子どもの海ちゃんに
言わせるしかない世界

子どもの海ちゃんしか言えない世界


でも、大人からも
「逃げる」という意味ではなく
そんな言葉が出てくるようになったなら
世界はもっと広く豊かになるような
気がします

さて
次回の第4話は、弥生さんと
海ちゃんの母親水季の同僚津野さんという
第3話で外野と言われた人たちに
スポットライトが当たっていくようです

個人的には
わたし達はついつい
自分と誰かの間に線を引きたがるけど
本当はそんなものは心の中で
勝手に決めたもので

その線は消すことも出来るし
何度でも書き直すことができると
信じているから

「海のはじまり」でも
外野が外野でなくなる瞬間が来るのか
来るとしたらどうやって変わっていくのか
もしくは、変わらないままでいるのか

ドキドキしながら見つめていこうと思います。


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