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「善意のアメリカ人ほど危険なものはない」3年前の警告がそのまま今の台湾に当てはまる

調べ物をしていたら、3年前のNew York Timesの「This Is How a War With China Could Begin」(https://www.nytimes.com/2019/09/04/opinion/china-taiwan-war.html)という記事を見つけた。関連する記事「The New Spheres of Influence Sharing the Globe With Other Great Powers」がForeign Affairsにも掲載されていた。なぜか日本語版にはないようだ。

台湾有事に関する記事で、アメリカの対応についてまとめている。要約すると、下記だ。
・中国が台湾に軍事侵攻する場合、まずサイバー攻撃を行う可能性がある。たとえば電力網を無効化する。
海底ケーブルの破壊や、タンカーの航路の遮断なども事前に行われる可能性がある。
・中国の台湾侵攻を想定してペンタゴンではウォーゲームを18回行い、18回中国に負けた。記事ではあくまで架空の条件下のこととしているが、前掲のForeign Affairsの記事では軍の規模ではアメリカが中国を上回っているが、世界各国に軍事力を展開しているアメリカに対して中国はアジア特に東アジアに集中しているため、アメリカはロシアにも中国にも劣勢を強いられるとしている。

・台湾と中国は互いのレッドラインを知っているが、アメリカはおかまいなしで善意で行動を起こすので危険だと指摘。今回のペロシの訪台はまさにその通りの出来事だった。結果的に中国はレッドラインを押し上げてきた。

台湾の戦略的重要性に触れ、守る必要性を解説。日本に関係していることで言うと、台湾が落ちれば沖縄も危ない

「善意のアメリカ人ほど危険なものはない」は笑うに笑えない。

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