ファクトチェック老舗Snopes事件を収入推移で確認した

Snopesのページ(https://www.snopes.com/disclosures/)にある開示情報から収入と支出を考えてみた。まず、収入は以下の通り、ただし、2016年は明らかにおかしいので除外した。GoFundMeは同名のクラウドファンディングからの収入、facebookはフェイスブック社のファクトチェックパートナーとしての収入を指している。Snopesは広告配信サービスを利用しており、その収入の割合も大きいと説明があるが、広告収入についての数字は開示されていない。そのため総収入はわからない。

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ただ、関係者からの貸し付けが2018年に非常に大きな金額となっていることがわかる。同年にはフェイスブックからの収入も大きくなっており、このふたつで開示されている収入のおよそ74%を占めている。剽窃が行われた時期は2015年から2019年にかけてとなっており、2016年には剽窃を主導したCEOがそのやり方をSlackに投稿している。その頃、資金難だったことは開示されている数字からもうかがえる。2019年には読者収入が4倍になり、クラウドファンディングからの収入も急増した。2020年にはクラウドファンディングからの収入は大幅に減少したが、読者収入は倍増し、さらに個人からの寄付や公的ローンもあり、大幅な増収となっている。

繰り返しになるが、これはあくまで開示されている範囲の収入の数字を整理しただけのもので参考程度にご覧いただければ幸いである。

ファクトチェックを取り巻く課題についてはシリーズにまとめています。こちらのマガジンをご覧ください。

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