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【レビュー】『夢探偵フロイト 邪神が売る殺意』

ほとんど本を読んでこなかった人間がポツポツ読書を始めました。
そんな人間によるレビューです。カナリ個人的で的外れな内容もあるかと思いますので、その点ははじめにお断りしておきたいと思います…。
(読書記録も兼ねている為、ネタバレを含みます。お気をつけ下さい)


『夢探偵フロイト 邪神が売る殺意』
内藤 了 著 小学館 2019/12/6


●この本について(あらすじ)

ネットで夢を売る「夢売り」
就職活動をするも面接に落ちてばかりの城崎あかね。そんな折、夢科学研究所に「夢が売られている」という情報が入ってきた。
早速調べてみると、『夢売り』と名乗る人物が「アボカド」というアプリで夢を販売していることが判明した。
どうやって夢を売るとはどういうことなのか。どのようにして夢を見せるのか?3人は実際に夢を買ってみることにし、あかねは吉夢、フロイトが凶夢を購入した。
あかねは吉夢を楽しみにしていたが、実際に届いたものは、凶夢と間違われたらしく大変にグロテスクなものだった…。

苦情を申し立てようと連絡を取ろうとするが、当の『夢売り』と連絡がつかなくなってしまう…。
そして『夢売り』から買ったものの影響であかねの夢も変化する…。

他に『夢売り』から夢を買った者の一人に、『人殺しの夢』を購入した人物がいて…その人物は殺人の感覚の虜になっていった。

『夢売り』は何の為にこんなものを送りつけているのだろうか。どうしてそんなことを始めたのだろうか。
人気シリーズの第三弾。

●レビュー

★★★★☆(星4つ)
オーディオブックで家事しながら聞いた本。
シリーズ通してオーディオブックで聞いている私。オーディオブックならではの効果音、声優さん達の素晴らしい演技に、ドキドキの具合もさることながら、内容の把握や想像の定着も強いような気がしている。
小説を読むだけよりも良いかもしれない。
 
今回は『夢売り』。
夢を売る?なかなか不思議な状況に興味もあったが、内容はなかなか怖かった。
確かに、寝る直前に見たものや寝ている時の状況などが夢に影響しているということは体験・経験から感じるものがある。

話の内容は分かりやすかったと思う。
今回もあかね達が危険な目にも遭うが、(もう3作目だから)フロイト達の性格も分かってきたことだし、素直に読めたし楽しめたと思う。
いつのどんな話にも犯人という存在に共感はしたくないのだが、特別理不尽な感じもせず、描写も丁寧だったと思う。私は描写はあればあるほど想像が具体的になると思うのでそういう意味でページが増えるのは嫌いではない。

ただ、伏線の数やキャラの深掘りがもっとあると更に楽しめたと思うので星5つには至らず4つとさせてもらった。

だが、フロイトに関わる部分で少し進展あり、次の話も楽しみではある。

●真似したい点

・3人の関係性がわかる描写
・描写の細かさ
・主人公のあかねが巻き込まれるドキドキ展開

●う〜んな点

・グロテスク過ぎる…
・ちょっと物足りなさ

●感想・気付き

今回も異様さが漂っていて怖かったし、描写や声優さんの演技と効果音の凄さ・リアルさに震えた。
またあかねが狙われる展開ではあったが、前回よりもあかね達の行動は理解しやすくすんなりと読めた。

夢を売るという不思議に対する解答に関しては期待が少し外れた気もするが、3作目にして話の流れも分かってきて楽しめた。
フロイトの家族についての話もチラッとあったので、次作以降への楽しみが増した。

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