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橋本正徳『会社は「仲良しクラブ」でいい』

・本書は飲食業→建設業→プログラマーを経験し、チームのコラボレーションを促進するwebサービスの開発・運営を行うコミュニティ好きの著者が経営の真髄についての解説し、コミュニケーションやコラボレーション、クリティカル・シンキング、共感について指南し、人生をポジティブに生きるための処方箋として書いた1冊。

・著者が目指すものは「一匹狼の群れ」という組織コンセプト。本来であれば群れることを嫌う一匹狼のようなタイプの人々が群れているような状態が、著者が目指したい組織。

・一般的な組織であれば、チームそれぞれに、チームを束ねるリーダーがいると思うが、著者はその際にチームのリーダーを特定の誰かに固定しておくことを推奨していない。なぜなら、リーダーとマネジメントを混同せずにちゃんと分けて、タスクやプロジェクトごとの状況に合わせて、どんどん担当者が変わっていけるような仕組みとマインドセットが重要だと考えている。

・リーダーやマネージャーが持っていたほうがいいスキルとは、仲間の話を聞くための「傾聴力」や、仲間の行動を見守る「許容力」。リーダーには、どのような意見に対しても聞く道を持つことができる傾聴力が必要になる。ぐいぐいチームを牽引していくリーダーシップももちろん必要だが、そのためにも傾聴力は役に立つ。まずは行動や提案でチームをリードする。その後ら仲間がリーダーの行動や提案に対してたくさんのフィードバックをし始めるので、それにじっと耳を傾ける。そうしないとチームを牽引できない。

・コミュニケーションはうまく行われなくてもいい。もちろん相手に敬意を払ってうまくいくように努力をすることは必要だが、その内容が上手が下手かなんてあまり重要ではない。コミュニケーションミスから新たなコラボレーションが生まれるコミュニケーションロスによって、食べたことのない新たなおいしい焼きそばを食べることができたり、ベルリンの壁すら崩壊できたりする可能性がある。
(焼きそばとベルリンの壁の詳細は本書をご覧ください)
コミュニケーションが下手なのは個性のようなもの。そのくらいの余裕は持っておきたい。

・大事なことはコミュニケーションがうまくいったかどうかではなく、相手からもらえたリアクションがゴールへ近づけるリアクションなのかどうかという視点である。共通のゴールを互いがしっかりと認識していることが重要であり、コミュニケーションにあまり過剰になる必要はない。

・本書では、「想像以上の「想定外」生まれるための手法」「コミュニケーションを加速される工夫について」「著者が思う最強のチームとはどのようなものなのか」「「できない」からはじまる逆説のコラボレーション」「会社が仲良しクラブでいい理由」というような章で構成されており、自律した個人同士が支え合うチームのつくり方の事例などが紹介されている。

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