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J.V.ネウストプニー「外国人とのコミュニケーション」

・本書はチェコ生まれの言語学者による著者が、外国人問題の根を探り、国際化時代のコミュニケーション教育はどうあるべきかを考えた1冊(1982年刊行)。
・外国人問題=外国人をいつも憐れみ、被害者のようにみなす(笑う・差別する)など、異質集団の問題。
・外国人問題はコミュニケーションの問題ではない。外国人問題は実質行動(日常生活・文化・政治など)とコミュニケーション(言語だけではない)に分けられており、両方の研究を行う必要がある。
・外国人のコミュニケーション問題は、文法や語彙、発音だけの問題ではない。外国人とのネットワークをどう形成するか、話題をどう扱うかなど自分のパーソナリティや意図について適切に伝えることが問題である。
・外国人のコミュニケーション問題は、伝統的な語学教育では解決できない。必要なのは、外国人との国際的な接触場面での行動への積極的指導である。
・外国人(我々日本人も含めて)は、自分の文化を保持した上、新しい文化のルールを習得すべき(二重文化能力を身につける)必要がある。それを積極的におこない、社会全体の生活、経験、文化を豊かにしていくべきである。
・本書では、「そもそも外国人とは何か」「外国人としての日本人はどんな存在か」「日本での外国人について」「語学教育について」「現代(1982年当時)と外国人問題」という項目に分けて、外国人とのコミュニケーション教育はどうあるべきかを考える内容となっている。
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