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新井一樹「大人になっても『書くこと』を好きでいたい君へ シナリオ・センターが伝える 14歳からの創作ノート」

・本書は、脚本や小説など物語をつくりたい方々に「シナリオの基礎技術」という表現技術を伝える「シナリオ・センター」の取締役副社長で、小・中学校向け出前授業を、のべ5000名以上に実施し、10代向けの創作講座を開講する著者が、4人の登場人物を中心に、ミソ帳(あなただけの創作ノート)の妖精「かずちゃん」の『マジカル・ミソ帳ツアー』を通じて、楽しく創作するために必要な「表現技術」と「作家の頭・腕・眼」について徹底的に解説した1冊。

・物語とは、「主人公の変化・成長しようとする姿を描くもの」である。この「変化・成長」とは、物語の「はじめ」と「おわり」で、主人公の考え方や気持ち、置かれている状況などが変わること。
・「変化・成長」の度合いは、描きたい物語によって異なるが、主人公の「変化・成長」しようとする「姿」を描くのが物語である。
・ものすごく極端に言えば、主人公の「変化・成長」さえ描ければ、物語になる。しかも物語には、正解不正解もなく、自由につくれるのが、物語づくりの魅力だ。
・しかし一方で、自由すぎるあまり、大海原にほつねんと放りだされる感じもある。
※「物語をつくりたい」と思った時に、「あること」をつくることを提案しているが、その「あること」の詳細は、本書をお読みください。

・プロの作家の人たちと、そうでない方との間に決定的な差があるとすれば、「物語をつくる表現技術の差」である。
・なぜなら、どんなにおもしろそうなアイデアがあっても、それを物語にする技術がなければ、なにも生まれないからだ。
・本書に収録されている「マジカル・ミソ帳ツアー」では、まず本書を読まれたみなさんの頭を「作家の頭」につくり替える。
・「作家の頭」とは、物語を「どうつくればいいいのか」という表現技術を理解し、「どんか物語を描きたいか」を考える頭のことである。
・「作家の頭」で理解した物語のつくり方が、みなさんの腕に伝わることで、みなさんの腕は「作家の腕」に変わる。
・「作家の腕」とは、あなたが思い描いたおもしろそうなアイデアを、おもしろい物語として書ききる腕のこと。「作家の腕」は、「作家の頭」を使いながら、物語を書き続けることで、鍛えて「なる」ものなのだ。
・最後に、「作家の眼」について紹介する。これは、ふだんの生活のなかで、何気なく見たり、感じたりしていることを、自分なりの視点でとらえることである。
・「作家の眼」は、物語をつくる自分自身、はたまた友だちやクラスメイト、親や兄弟姉妹、先生など周りの人たち、そして、それぞれが属している地域や社会、果ては世界にまで広がる。物語に「独自の切り口」、「斬新なアイデア」が生まれるのは、「作家の眼」によって、あなた独自の視点が加わるからだ。
※「作家の頭・腕・眼」の詳細、これらを養う方法の詳細については、本書をお読みください。

・本書は、「ミソ帳をもって、旅にでよう」という第0章から始まり、「ストーリーの落とし穴からぬけだせ!登場人物のつくり方」「登場人物らしい『姿』を描きだせ!登場人物の動かし方」「主人公をいきいきさせろ!物語の設定のつくり方」「主人公には〇〇を歩かせよ!構成の立て方」「楽しく書きつづけよう!創作にまつわるお悩み解消」という章で構成されており、
◇登場人物は物語の「どこ」にいるのか?
◇主人公とお客さんをつなぐ「〇〇〇」
◇「〇〇思考」で、登場人物の「姿」を想像する
◇物語のなかに「社会課題」を入れる方法
◇登場人物に「〇〇」をぶつける
など、「マジカル・ミソ帳ツアー」に参加する4人の物語を通じて、物語を楽しく書き続けるための術が紹介された内容となっている。

物語のアイデアや、物語を書き続ける力など、創作の力を身につけたい方はぜひご一読ください。子どもだけでなく、大人の方も参考になります。

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