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白川太郎、太田剛志「いちばん早期に見つかる最新がん検査」

・本書は、がんの三大標準治療では治らない末期のがん患者のたての統合治療の研究に努め、その生存率において画期的な成果をあげる白川太郎氏と、APAGE(Asian Pacific Association of Gastroenterology)のインターナショナルフェローよりアジアで多数の講演実績を持つ太田剛志という2人の著者が、がんの超早期発見・超早期治療が実現すること願って執筆した1冊。

・一生涯のうち「がん」と診断される割合は、2人に1人以上と言われ、誰もががんになるリスクがある。
(男性は65.0%、女性は50.2%)

・がんは日本人の死因のトップと言われており、がんで亡くなってある人の割合は全年齢で25.3%だが、40代以上に限ると43.2%まで上昇する。つまり、40代以上であれば、約2人に1人はがんで亡くなるという非常に怖い病気なのだ。

・日本で多くの人ががんで亡くなる理由のひとつには、がん検診の受診率の低さが挙げられる。がんの初期には自覚症状がほとんと現れないため、がん検診を受けていなければ自分の体内のどこかにがんが存在していることに気づかない。そのため、自覚症状や異物感が出できて発見される頃には、すでに進行ががんになっているケースが多いのだ。今後、高齢化が進むにつれて、がんはますます身近な病気となる可能性がある。
※がんが発生したり、成長するメカニズムについては、本書をご覧ください。

・がんの進行度は、ステージ1(早期がん)、ステージ2〜4(進行がん)によって治療成績が大きく変わる。ステージ1ではがんの種類にもよるが、発見・治療ができれば8〜9割の確率で治癒できる可能性がある。この段階であれば、がんが原発巣にとどまっているので、外科手術や内視鏡で切除することも、放射線で叩くことも容易にできる。
・ステージ2からは進行がんとなるが、治療の方法は各段階によって違う。また、がんと診断された患者さんが5年後に何パーセント生存したかを示す指標の「5年生存率」もステージ1と4で70%以上も異なる。がんにおいて、超早期発見の実現が最重要課題なのだ。

・血液1ccの中には1000万個近い細胞があり、その中からたった数個のがん細胞を捉えることは、砂漠の中で砂金を見つけるようなものであり、到底不可能だと思われていたが、近年の科学技術の飛躍的な進歩により、非常に高精度でがん細胞を捉えることができるCTC検査機ができた。
・CTC検査は血液中を循環しているCTC(がん細胞)を検出することで、がんの有無を超早期に判別する画期的な検査手法である。この検査を利用すれば、従来のがん検査では発見できなかった数ミリ程度の超早期がん、画像検査では見つけにくい場所にあるがん、見つけにくい形をしているがんを発見できるのだ。
※CTC検査の歴史も記載されているが、詳細は本書をご覧ください。

・本書では、「国民的課題であるがんにどのように立ち向かうのか」「従来のがん検査にはどのような課題があるのか」「世界が認めた!がんの超早期発見を実現する「CTC検査」」「「マイクロCTC検査」が提供する3つの価値」という章で構成されており、「がんは国の財政を圧迫する」「主ながん検査の特徴と課題」「だった4ccの血液でがんの有無がわかる」「マイクロCTCの概要と3つの価値(がんの疑いに対しての判断材料)」など、がんの基本知識と早期発見の重要性、それを実現するための機器の紹介がされた内容となっている。

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