見出し画像

小早祥一郎「8割を捨てて2割に集中する 捨てる経営」

・本書は、そうじを通じた組織改革を支援する専門会社の代表取締役・組織変革プロデューサーの著者が、コストゼロでノウハウなしの「捨て方の技術」を紹介した1冊。

・多くの人達が、自分にとって本当に大切なものが何なのかを認識していない。なぜなら、あり余るモノや情報に囲まれて、洪水の中にいるようなものだからである。
・このような状況では、「あれもこれも」になってしまい、結局どれもこれも中途半端になってしまう。だからこそ、まず捨てるべきなのだ。

・自分にとって、さほど必要でないものを、どんどん捨てていくと、手元には、本当に必要なものだけが残る。それこそが、自分が大切にし、労力と情熱を傾けら育てていくべきものなのだ。
・また、捨てていくと、いろいろなことが見えてくる。使いもしない事務用品が大量にあることを発見し、いかに経費を無駄遣いしているかを思い知らされることもある。つまり、実態が見えてくるのだ。
※その他に捨てることのメリット(生産性の向上・離職率の低下など)や効果(大切なものが見えてくるなど)については、本書をご覧ください。

捨て方の技術の例(一部)

01 1年以上使っていないものは捨てる
・探し物を減らす一番の方法は、不要なものを捨てること。不要なものを捨てないままにきちんとしまってもら探し物はなくならない。不要なものが邪魔になり、目当てのものに到達するまでに時間がかかるからだり必要なものだけになれば、視認性が良くなり、アクセスは早くなる。
・著者が言うには、使っていないものは不要なものだが、ある人にとっては、使っているかいないかにかかわらず、自分が「取っておきたい」と感じるものは「必要なもの」になってしまう。だから、倉庫でホコリをかぶっている木彫りの置物も、取っておきたいと思えば、「これは必要だ」となってしまう。これでは、多くのものが「必要だ」と判断されてしまい、捨てることができない。
・著者は「不要なもの」の定義を「1年以上使っていないもの」としている。つまり、「12ヶ月以上使っていないもの」になる。
・また、「使えるか」「使えないか」で判断しないこと。いくら機能的に使えても、使わないものならば、取っておく意味はない。なので、著者は新品でも捨てる判断をすることがある。
※「なぜ1年(12ヶ月)という期限を設けるのか」「著者が新品なのに捨てたものとは何か(事例)」についての詳細は本書をご覧ください。


02 SNSを捨てる
・SNSはいろいろな人と知り合いになれて、実際の距離にかかわらず、リアルタイムに情報交換できるので、便利で楽しい。しかし、SNSの平均利用時間(平日・総務省調査)は、40代で27.5分、30代で40.9分、20代で84.6分とSNSの投入するかわりに、何かが犠牲になっている。
・SNSには中毒性がある。ちょっと息抜きのつもりで見始めたのに、いつの間にか止まらなくなってしまったということもいる人は多くいるはず。ついスマホに手が行き、チラチラと見てしまう人は、「捨てる」ことが必要である。
・SNSの捨て方として、
①複数のSNSを利用している場合、それらのうちのどれかひとつに絞ってみる
②期間を決めて(100日)、「SNS断ち」をしてみる。
が紹介されている。
・SNS断ちをする際には、スマホの画面からアイコンを消すとよい。アカウントを削除したわけではないので、再開しようと思えば、いつでもできる。また、SNS断ち「していても、相手からのメッセージは届くので、相手に対して失礼になることもないはず。
・SNS断ちが難しい場合、それを逆手にとって、社業を発展させるために、SNSを積極活用する、という手もある。適度な情報発信は、会社や商品・サービスの知名度を上げ、好感度をアップしてくれるのだ。

・本書では、「なぜ経営に「捨てる」ことが必要なのか」という序章から始まり、「モノを捨てる」「情報を捨てる」「壁を捨てる」「商品や資産を捨てる」「人間関係を捨てる」「しがらみを捨てる」という章で構成されており、モノだけでなく、目に見えないものの捨て方(手放し方)について紹介した内容となっている。

数ヶ月、モノに向き合って断捨離した私にとっては共感することばかりのことが書かれています。「捨てたいけどなかなか捨てられない!」という方はぜひ手に取ってみてください。

#瞬読アウトプット  #1分書評 #standards #捨てる #経営 #断捨離

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?