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vol.4-3 本好きが楽しむ、 本と商店街 2024

本と商店街 2024 へ行ってきたレポートを書いているけれど、地域おこしをやってる人間としての視点ばかりで、いつまで経ってもイベント本篇の面白さに触れることできてなかったが、今回ついに!イベントの魅力に触れた本好きの感想が披瀝されるのであります。
狂気の奔流ですので、心してお読みくださいませ 😊


◎ 知らない本と、出会っちゃう面白さ

僕ぁ都会へ行けば必ず大きな本屋さんに入らなければ気が済まない本が好きな者でありまして、丸善紀伊國屋ジュンク堂三省堂有隣堂芳林堂その他古書店などなど店舗を問わずに足を踏み入れて陳列されている本を眺めて英気を養おうとしちゃいます。そんでつい買っちゃう。わかる〜入っちゃうよね〜買っちゃうよね〜、と賛同してくださる方も多いことでしょう。

岩手県紫波町、日詰商店街、本と商店街に出店している本屋さんは、『独立系』などと呼ばれる個人経営の本屋さんであったり、一人出版社さんであったりするわけです。大型チェーン店は、出ていない。大型チェーン店に並んでいる本もあるけれど、並んでいない本も、たくさんある。同人誌/ZINE という規模の本も並んでいる。

普段の都会生活だったら『たまたま、偶然』という言葉に置き換えてしまうような大型チェーン店ではなっかなか巡り合えぬ『出会い』が、あからさまに並んでいるのだ日詰商店街 500 メートルの中に。『出会えます、確実に。』というキャッチコピーで横断幕を出していても不思議ではないくらい好奇心を刺激される素敵な本に出会える確率100%。だって個人経営の本屋さんの店主さんが選び抜いた本が並んでおり、一人出版社さんが『この人の本を出版したい!』という熱意で時間をかけて形にした本が並んでいるわけですから、出会えない方がおかしいんだ、うん。

『こんな本あるんだ!知らなかった!』という本に間違いなく出会えてしまうんだから、どえらいスゴイことですね。本が好きであると公言していても世の中には知らない本が山のようにあるわけですから、その出会いは漢字が違っており『出逢い!』なのだ。お家へ連れて帰らぬわけには参りませぬッ!という激しい情念が炸裂する出逢い。


◎想像を絶するお財布大開放

これは体験したから述べられる感想なんですが。

実は僕、こういった書籍のイベントは初めての体験だったのです。東京に長いこといましたが、なんだかタイミングが噛み合わなかった。大型チェーン店を徘徊して楽しむことで満足しておりました。

ゆえに、お財布の紐を固く固く締めておくような慎重さを持ち合わせておらず『地域おこしの参考になったらな〜、って気分で視察に行ってみるぜ☆』くらいの意識だったもんで、最初に足を踏み入れたスペースから完全に予想外の出逢いまみれで、手に負えないくらいにおかしくなってしまった。完璧に呑み込まれた。

え!なんすかそれ!すごい!
面白い!買います!

ほんとですか!?
すごい!面白い!読みたい!買います!!

最初のスペースだけで幾ら使ったのか……。
秋田県から出店していた『交点』さんが軒先でコーヒーを提供していたエリアですよ。

外へ出たときにはもうエネルギの大半を放出してしまった後のような消耗度合いだったので、交点さんでリンゴジュースを買って飲みました。コーヒーよりも、ビタミンを欲していた、あと甘み。


パウチだ!と驚いていたら
東北では割とポピュラーなんですよ〜😊
とのこと、マジっすか、知る楽しみが増えた☆


リンゴジュースを飲みながら、思った。
このイベントは危険だ。危険すぎる……!!
ベンジーの『危険すぎる』が流れ出す俺の脳内。
ベッドから落ちるぜ。

でも、だからと言って、歩みを止めるわけにはいかぬのだ。
なぜならこれは視察である。
後学のための勉強にはるばるやって来たのだ。
いざゆかん!

最終的には、ずっと同じことを繰り返して大散財します😆


◎タガが外れるくらいに好きなものがある幸せ

なんていうんでしょうかね。
悲鳴をあげることを楽しんでるんですよね。
ぎゃー!お財布が〜!!
とか言いながら、喜んでいる。
好奇心を掻き立てられる本との出逢いを愉しんでいる。
そして、出逢いを求めているから、予算なんて度外視している、実は。
どうにでもなれ!
もやしだけ食べて暮らしたって構わんわい!
未知との遭遇が得られるなら、本望じゃ!!
ドキドキワクワクする本との出逢い、言葉との遭遇 PLEASE!!
なんて気持ちでネジを何本も吹き飛ばしてゆく。

あの日、あの場にいた人の大半は、
こんな気持ちで暴走を楽しんでいたのではないでしょうか😆


これくらい熱く狂えるイベントってのは、
やっぱ、本だからなのかな。

コミケ、コミティアなんかも、本だよね。
本に対して、人は狂気とも言える情熱を捧げる傾向が強いのか。

あ。
ワンフェスっていうのも、あるね。

博物ふぇす、ってのも爆散するイベントだった。
デザインフェスタも、そうだなあ。

けどもやはり『本』てのはすごい物だと思う。
『本=メディア』なわけで。
メディアを作って、販売している。
プロフェッショナルも、素人も、作れる、売れる。
中身は千差万別。
だけれども全部が『本』で。
これ、すげぇことなんじゃないの?と書いていて思った。

いずれにしても、なんにしても、
ハナっから飢える覚悟で、
衝動を満たすために行くイベント。
それが『本』なんでしょね。

こんな風に熱く狂えるイベント。
東山町でも実現できたら、いいな〜♫
『本』以外で、何かできないかな?
それとも『本』を違う切り口で???

などと初っ端からあらゆる面でフラフラになり、
道中のお店をすべて覗きながら 500 メートルを歩き切り、
暑さも相まって、やたら疲弊してしまったので、
一旦商店街を離れてコンビニで小休止。


遠目に見えた瞬間『馬場のぼるさん!』と興奮したのだけれど
これは馬場のぼるさんですか?
めっちゃ行列だったので、美味しいお蕎麦屋さんなんだろな


◎惚れる、 情熱が爆ぜる、 激しく共鳴する

アイスコーヒーの冷たさで気持ちを鎮めまして、
再び商店街へと戻り、日詰平井邸に足を踏み入れます。
ここが『本と商店街』の中心であり、ヤバさの極地であった。

入り口には食べ物屋さん、飲み物屋さんが店を並べ、
その奥の畳の部屋2つ、板の間1つに本屋さん。
奥から順に見ていきます。

お店の前に座り、こんにちは、と挨拶すると、
皆さん、とても丁寧に説明をしてくださるのです。
『その本は〇〇で〜』などなどと。
一人出版社さんが中心でしたんで、
自らが『これ!』と決めた著者の言葉を本にしているわけ。
それを説明してくださる。

ほほう、そんな方の本ですか。
そんな経緯で書かれた本でしたか!
そんなエピソードがあるんですか!!
なんすかそれ、面白い!!買います!!

ってなっちゃうのだ😆
もう、どのお店の前であろうと!

やはり相手に惚れ込んで本という形にまで手間暇を惜しまずに落とし込んだ張本人が語る、その本の魅力ってのを聞いちゃいますと、否が応にも感化されて魅力に取り憑かれてしまうのですよね。買っちゃう。

1軒め、座って話を聞く、買っちゃう。
2軒め、座って話を聞く、買っちゃう。
それがお好きならこれもきっと気に入るはずですよ☆
なんて言われて手に取りページをめくって稲妻が落ちる。
躊躇わずに、前のめりで、もう一冊お買い上げ。
息を切らしながら3軒め、また一冊、しかも好きな作家さんのサイン本なんだぜ……。
はぁはぁ……。
命が幾らあっても足りない……!!

このように有意義で充実した素晴らしい時間を過ごしまして(大胆に端折りました)最終的に購入した書籍の数は大型書店に流通しているものから少部数の ZINE まで含めて 12 でありました。

多いのか?
少ないのか?
よくわかりませんが。
数えてみたら、体感よりは少なかった。
20 冊くらい買った気がしていた。
なんせ、リュックサックが重さで破れちゃったんで😆
よくよく思い返したら、かれこれ 20 年使ってたリュック。
20 年も使ってたのか!
よく保ったな。さすが吉田カバン。頑丈。
20 年も使ったら破れちゃうのも致し方なし。
新しいものを見繕わねば。
どんだけ本を買い込んでも破れぬタフなやつを。


15時〜16時には、トークセッションを聴きましたん。
文筆家・木村有衣子さんとツバメコーヒー・田中辰幸さんの対談(BOOKNERD早坂さんの進行だったので鼎談ぽくもあり)
これ、聴けて良かったなぁ、ほんとに。
今後の人生、聴けてなかったら、取り組むときの『大事な何か』が足りてないままに進んでいったろうな、と感じるくらいに、痺れた。

これについては次の記事で。
次で最後のはず!

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