親知らず

親知らずが生えてきたよ
怖いから歯医者には行かない

チャットモンチーのアルバム「生命力」の1曲目。数あるチャットモンチーの名曲の中で、私はこの曲が3本の指に入るくらい好きである。

写真の中の2人の目がとても強いから
私がここにいる意味　わかった気がしたのだよ
この幸せがあなたの幸せであること
この悲しみがあなたの悲しみであること

私もいつかこんな風に人を愛せるだろうか
幸せの意味を誰かとわかりあえるだろうか　

こんなにもわかりやすく、そして素敵に、愛を表した表現が他にあるだろうか。とにかく私が思い描く愛そのものであり、理想であり、愛とは何かと問われた時に返す言葉である。
親知らずを愛に繋げられるチャットすげえ。

かくいう私も、親知らずが愛に繋がりそうなのだ。(なんだそれ)

好きな人とランチに行った。ど緊張で心臓はバクバク、お腹は急に痛くなるし、妙なハイテンションで後から思い返すとわたし何話してんだって恥ずかしくなった。でも、本当に楽しくて、まだまだ話し足りなくて、わたしが聞きたいと思ってたことをむしろ向こうから聞いてくれて、同じ質問を返して、知りたかったことを少しずつ知れて、居心地が良かった。とても。

なんとなく、お互い好意があるのはわかっている。わかってるから、向こうも警戒せずにごはんに誘ったり、パーソナルな情報を聞いてきたりしてるのだと思う。
多分、何事もなければするっと付き合っちゃう気がする。
けどなんか、このジリジリと距離を詰めていく感じが楽しくて、もう少しこのままの関係でいたいと思ったり。恋愛って楽しいですね。

社内恋愛の醍醐味は、ギャップがあることだ。オープンに恋愛関係を築いている人もいるだろうけど、大抵ちょっと隠している。付き合っていることが知れ渡っていたとしても、会社の中ではあんまり喋らないとか、他の人たちと変わらない接し方をしているとか。
みんなは知らないと思うけど、今日わたし、あの人とランチ行ってきたんですよ。
実は2人でメールのやり取りしてるんですよ。
最近タメ口で話してくれるようになったんですよ。
そういうのが楽しい。

好きな人が、親知らずの治療をすると言っていた翌日、わたしも右下奥の親知らずが痛くなってきた。歯茎がとんでもなく腫れている。いつも2〜3日すれば治まるのだけど、なんだか痛みがあまり引かない。
親知らずが生えてこようとする時に歯茎に炎症が起きて痛くなるのだそうだが、不定期の症状なので、一体なぜ今？と思って調べていたら、ストレスなどで免疫が下がった時に起こりやすいらしい。
絶対、突然ランチに行ったことが原因だ。とんでもなく緊張していたもの。

来週会ったら、親知らずトークでまた仲良くなれそうな気がする。これもひとつのご縁なのかしら。また共通の話題が出来るので、このタイミングで痛くなってくれた親知らずには感謝だけれど、願わくばこのまま痛みも腫れも引きますように。気兼ねなく、またごはんに行きたいので。