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エッセイぽいもの

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2020年5月の記事一覧

ひとり泣きと、わたしかわいそう泣きの話

ひとり泣きと、わたしかわいそう泣きの話

比較的、よく泣く。ヒューマンドラマや映画を見て、ひとりでボロ泣きするのが割と好きだ。

少しひねくれてるから、「日本中が涙した」みたいに最初から泣かせにかかってくる作品は、あまり好きじゃないけど。

作品を見て存分に泣くのはクセになっていて、ひとり旅行の飛行機でも、ボロ泣きしてしまうから困る。学生のときに飛行機で『ベイマックス』を見て、隣の席の人に気づかれてたかもな、と思うくらいには号泣した。

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『三国駅』を聴いて思い出す人のこと

『三国駅』を聴いて思い出す人のこと

特定の曲を聴くと、思い浮かぶ人がいる。

Spotifyでaikoの三国駅を聴いていたら、なかなか会えずにいる友達を思い出した。実際に見たこともないのに、ふと、歌詞に出てくるボーリング場を思い浮かべてみたりする。



その友達と出会ったのは大学生の冬で、とある農園で2週間くらいの農協体験をさせてもらったときだった。彼女はそこで農業をしていて、わたしより少し年上で、初めて会ったときは25

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感情の振れ幅

感情の振れ幅

わかりやすく喜んだり悲しんだり怒ったりする性格だと自負しているものの、感情に揺さぶられるのが嫌だなぁと思うことがよくある。

悲しみを増やしたくない気持ちがあって、嬉しいことがあったときも、ちょっと慎重になる。バカみたいに喜んじゃうんだけど、うかつに喜んで後から悲しまないで済むように、どこかで悲しみの準備をしている。

好きな人に優しくされたときに「調子に乗らないでおこう」って、口にきゅっと力を入

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ポリゴナムの話

ポリゴナムの話

買い物のついでに家の近くを歩いていたら、ちょうど目の前で、年配の女性がお花屋さんから出てくるところだった。

「それで、この名前なんだっけ?」

と店の奥にいる店主に尋ねる。

「あぁ、ポリゴナムね、ポリゴナム」

花の名前を覚えるように繰り返して、歩いていった女性。家に帰るまで覚えてられるのかな、とかおせっかいなことを考えながら、「ポリゴナム」がどんな花なのか気になった。

物覚えが悪いわたしは

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