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変な夢 パート1「旅行」

若い頃から変な夢を時々見るので、たまに書いてみようと思う。
今回は数か月前に見た長い夢。寝過ぎたみたい。

私は旦那と娘と三人で旅行している。
古い古い家の中を通らなければ先に進めない。
建物の中の一角に三畳ほどの土間があった。
朽ちた板の看板は床に落ちていて、はっきりと読めないけれど、毛筆で『草履屋』と書かれている。
ホコリだらけで薄暗い部屋には藁らしきものが散乱していて、数足の草履がぶら下がっていた。
どこからともなく「最近は草履を使う人がいなくなって」と聞こえた。

声の主はすぐそばにある受付の案内人のようだ。
受付には、見たことも無いような服装で髪の毛がボサボサの恰幅の良い数人の男性がいた。
こちらをチラチラ見て、分厚い帳面と見比べている。
そこを通ると外に出られるようになっていた。
通ってもいいのかどうかもわからないけれども、何も言われなかったから私達は通り抜けていった。

外は時代劇に出てきそうな賑やかな町並み。
左に曲がる道もあったけれど、まっすぐ坂道を上ることにした。
こちらの道の方がメイン通りのようで、お土産物屋さんらしきお店もたくさんあり、人通りも多かった。

坂道入り口の左手に、お店らしき建物があった。
と言っても、ボロボロの掘っ立て小屋。
その小屋から男たちの大笑いする声が聞こえた。
そして苦しそうなうめき声も聞こえる。
一人の男は笑いながらサッカーボールのような大きさの物を、もっと小さくなるように両手でぎゅっと押しつぶしていた。
ボールからは人間の顔が見え、こちらを悲しそうに見つめていた。
他の男たちもやって来て、順番にボールをつぶしてはゲラゲラ笑っている。
どうにか助けてあげたくなった私は彼らに声をかけようとした。
私が言う前に彼らはこう言った。
「いや、みんな、順番だから」
永遠に終わりなく順番にやられるということが、すぐに理解できた。

気を取り直して坂道を上って行った。
坂道の商店街を抜けると、小さな駅に着いた。
ケーブルカーのような電車に乗り、もっと高い場所へ移動して行った。
到着駅は電気が点いていて明るく、昔ながらの時刻表があった。
対照的に外は陽は沈み、薄暗く、高原と森が混ざったような場所だった。
どうしたものか思案していると、亡き愛犬が駅まで迎えに来て、今晩泊る宿に案内してくれた。
ずっと一緒にいたかったのに、すぐにたくさんの動物達と森の奥に行ってしまった。
動物達に混じって、ちらほら人間がいる。でも圧倒的に動物の方が多い。
私もそっちに行きたかったけど、何故か動物に囲まれている人間は辛そうに肩を落とし、とぼとぼ歩いていた。いや、歩かされていた。
動物達にこき使わているような、虐待されているような、そんな感じだった。
でも私は可哀想とは思わず「そりゃそうなるわな!」と見つめていた。
その人間達は建物に近づくことはできないらしい。

私達はコンクリートでできた10段程の階段を上がって、5~60年前に建てられたような、古いコンクリート作りの建物に入って行った。
近くから見て、屋根がわからなかったから、結構な高さがある。
そして一人ひとり、古い畳敷きの部屋が用意されているらしい。

玄関を入ると銭湯のようにロッカーがずらりと並んでいて、各自ロッカーに服など私物が用意されていた。
まるで修学旅行のような気持ちになった。
私と娘は自分のロッカーの中身を確認していた。
館内放送が「必ず白の靴を用意してください」と言っている。
隣りの若い女性はロッカーから白いスニーカーを出しているのに、私達のロッカーには入ってない!
数人の若い女性達がお互いに持ち物を見せ合って「キャッキャ、キャッキャ」楽しんでいる横で、私達親子は「どうしよう!」「泊まれへん!」

仕方なく帰宅しようとして、目が覚めた。
めっちゃ寝たやん!

起きてしばらくして、これ『あの世のしくみ』じゃないの?と思い始めた。

あの世でもわらじを履く人はほとんどいないんだ。
靴が主流になってるんだ。白に限るらしいけど。
受付のおっちゃんは閻魔さんだったのかな?
あらゆる生き物の一番下にいるのが、現世でめちゃくちゃ悪いことした奴ら。
地獄ではないけれど、悪い仲間同士で未来永劫、苦しめ合ってるみたい。
坂道でその他にも色んな人に会ったけど、忘れた。

もっと上の世界に動物さんがいて住んでいる。
夢の中で「動物さんは建物に入れないけど、建物にいる人間はいつでも動物さんのところに遊びに行くことはできるよ」と宿泊客が教えてくれた。
私は愛犬とずっと一緒にいたかったから、ちょっとブーブー言ってたけれど。
動物虐待した人はずっとずっと人間虐待される。

一般に天国と言われるところも、部屋まで行ってないからわからないけれど、それぞれに合う部屋があるのかな?
あんまり綺麗じゃないけれど、のんびりできそう。

さてさて合ってるかどうか‼
死んでからの楽しみが一つできた。






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