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齢27歳、「地方」に住んで3年目。 (前編)


27歳、女である。

今年で齢28を迎え、できることできないこと、向いていること向いていないこと、頑張れるときそうでないとき、自分についていろんなことが分かってくる年齢になっている。気がしている。


仕事もプライベートも脂の乗り始めた(?)そんな今、私は北国のある地方で暮らしている。

今日は3年目を迎えた、その地方暮らしについて、「よいところ」と「よくないところ」を自分なりに整理したい。(もし地方での暮らしに興味のある人がいれば、少しでも参考になれば。)

ちなみに私は、関西の比較的大きな街で生まれ育ち、大学で上京。社会人3年目までも、大阪のど真ん中で働き暮らしていた。そんなバックグラウンド。(ただし決して都会でキラキラした生活を送っていた訳ではなく、子どもの頃から比較的野性味のある生活を好んでサバイブしてきたと思う。)


早速、地方暮らし3年目を迎えた実感を!

まずは「よいところ」・・・


●食生活が豊かになる(自炊がデフォルトになる)


まず、今住んでいるのは県庁所在地のある場所で、その県で言えば中心となる土地。駅までも近く、その近辺だけで生きていく分には不自由しない。

ただし、夜ご飯を食べられる場所が、大都市圏とくらべて圧倒的に少ない!(逆説的にデメリット?)

毎日コンビニやスーパーのお惣菜になるのもなんなので、やむをえず自炊を覚えた。(一人暮らし歴はすでに10年目なのだが、それまでは近くに夕食を食べられるお店がたくさんあったので、ここに住むまでほぼ自炊というものをやってこなかった。パスタ茹でるくらい・・・)

私の住む地域には「道の駅」「産直」という名の、野菜を新鮮に安く買える強力スポットがあり、ここで買った野菜は新鮮すぎてかなり長い間冷蔵庫に放り込んでいても痛まない。

なので一定期間にちょこちょこ飲み会が挟まったりしても腐らせずキープできるため、食品ロスを生まない生活に繋がり、精神衛生上も良い。

地方に住んだことで得たスキルの一つが自炊力。あとは健康な体。肌荒れや便秘もかなり減った、というかほぼなくなった。



二つ目が

●時間的ゆとりが生まれたことで、心の余裕ができる


満員電車に揺られることなく、徒歩で出勤するようになり、通勤のストレスが全くなくなった。街を歩いていても辟易するほどの人と出会うことは年に1回の祭りのタイミングだけ。お祭り感をきちんと楽しめるようになった。

そして通勤や移動にあまり時間がかからなくなったおかげで、普段の生活の中に、自由な時間が増えた。

時間ができたから何をしているという訳でもなく、日々の食事に気を配ったり、寝る前のマッサージを2日に1回はできるようになったり、1ヶ月3冊以上は好きな小説が読めるようになったとかそのレベル。でもその小さな達成感を日々積み重ねる生活ができるようになったことで、前よりも少し良い生活ができているような満足感がある。

3年目を迎えて、この感覚が、意外と中毒性のある(捨てられない)ものになっていると気づき始めている。



三つ目は

●人との(比較的ゆるい)つながり


地方暮らしを始めて、ゆとり時間を創出できたこともあり、習いごと(絵画教室)を始めた。

都市に住んでいた時も某料理教室なんかに通ったりはしていたが、匿名性と距離感が重んじられる都市の生活で、人の温かみを感じるつながりに出会うことはほぼなかった(これは私の性格にも起因しているので、異論は認めます)。

今、その教室で出会うのは、年代も性別もまったく違う人たち。それぞれにどこかに行ったらお土産を買ったり、各々の仕事の繁忙期について話したりするくらい。深い話はしないが、なんとなくみんながみんなを気にしている(いい意味で)。

年に1回、地域の小さなアトリエで開く展覧会では、教室に通うみんなの作品を見ることができる。そこで、同じ課題をやっていても人によって全く違うものが出来上がる、という当たり前の事実にも出会う。

なんとなくバックグラウンドを知っているくらいの関係性が非常に心地よいことを知り、こんな場所を一つ持っているだけで、なんというか、息の抜きどころがわかるようになった。



最後に、個人的に、結構大きな変化だと感じていることとして、

自分が送る生活のレベルや時間の過ごし方について、「人と比べることが少なくなった」と実感している。

たくさんの人が住み、様々な情報や選択肢に溢れている街では、毎日を有意義に過ごさなければならないような気がして、いつも、誰とどこにいくか、何をするか、必死に考えていた。

ここにいると、できることが限られ、情報も選択肢も少ないからこそ、何をしていても、どんな選択をしても許されるような感覚がある。日曜日に「無意味な時間を過ごしてしまった」と悔やむこともほぼなくなった。

「それも人生」と思えるようになった。

この気持ちの変化が、結構大きい。



ここまでをまとめると、地方暮らしをはじめて、人間らしい暮らしに近づいたと感じている。心の余裕ができ、外からの打撃(勝手に察して傷ついていただけだが・・・)を受けづらくなったように感じている。

ただ、メリットばかりではなく、もちろんデメリットもある。このデメリットをなんとも思わない人であれば、地方暮らしが向いていると思うし、生活のコストを考えても「一旦やってみる」価値は大いにあると思う。


ちょっと長くなっちゃいそうなので、「よくないところ」については次の記事へ。


地方住みアラサーOLのつれずれなるままに・・・(地方暮らししている人、これからしたい人からのご意見あればぜひ聞きたいです!)


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