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三禅定トレイル(リベンジ)〜日本三霊山 白山・立山・富士山を走る巡礼旅〜epi.09北アルプスのヤリを抜ける
2023年8月11日〜18日の8日間をかけて日本三霊山を巡る巡礼の山旅、旅ランをしてきました。
今回その旅の記録です。
8/15(DAY5) 三俣山荘~槍ヶ岳~横尾山荘(本記事はここまで)~蝶ケ岳~鍋冠山~松本城
夜中から翌朝にかけて台風接近にともなう影響が心配された。
寝るテントは軽量化を優先させストックシェルターと呼ばれる三角形の簡易的なツエルトのようなものを使用している。
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170cmの男と最低限の荷物を三角形のお家に入れて数時間休むギリギリのスペースだ。
完全防水ではなく、雨が強いと普通に浸透してきて濡れる。もちろん下に敷くグランドシートなんてものはない。
ザックの背面に使用するパッドを引き出し、荷物を出したザックを足下のシート代わりに置いて寝る。
普通なら「こんな狭くて、クッション性のない場所では寝れない」となるのが関の山だがエンデュランスな長時間行動をする行為にあたって少しでも軽いというのは正義なのだ。
「快適性(重さ)」と「軽量化(軽さ)」
この2つを天秤に測り、いかにバランスを保ちながら死なない範囲で軽量化を試みて、安全を確保したうえで必要な装備を取捨選択する。
そこには一長一短ではいかない、トライアンドエラーを繰り返した経験が求められることも多い。
特にアルプスのような3000m級の山岳エリアでは。
少し偉そう(オーバー)に聞えたかもしれないが、山に入る時にはオーバーにびびるくらいにリスクを考えた方がちょうどいい。
前置きが長くなってしまったが、実はこの一夜で雨、風の影響は最小限で済んだ。
台風の影響次第では停滞も考えられたが少し安心した。
運がついている。
AM3:40に三俣山荘を出発。
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巻道を通って双六小屋へ到着する。
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双六小屋からは槍ヶ岳へと続く西鎌尾根を進んで行く稜線の道だ。
そのため、風の影響もモロに受けるので風が強い場合は特に注意が必要となる。
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小屋に着いての様子では比較的穏やかな雰囲気だったので
「よし!行ける!」
と判断して前へと進んだ。進んで行くうちに後方の笠ヶ岳の美しい山容が顔を出すときがあり、天気が回復しているのではないかと思わせるような時もあったり、時折強風が吹き付け嵐を感じさせる瞬間があったりと不安定な天候だ。
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といっても標高の高い場所はガスで覆われており槍ヶ岳の天望を見ることはできなかったが、雨にも降られず、槍ヶ岳山荘(3080m)に到着できた。
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ここからは槍沢をずーっと下っていき横尾山荘まで下り基調だ。
このルートはヤリを目指す多くの登山者が通るルートなのだが台風の影響で人はまばら。その分ゆるやかな下りでは快調に走ることができた。
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右手に槍沢の川が流れる音を聞きながら、どんどん高度を下げて樹林帯の気持ちいいトレイルを通って横尾山荘に到着する。
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横尾山荘では補給を含めて多めに休みをとった。
カレーライスが身体に染み渡る美味さだった。
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〜🔟へつづく