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<マルタ>ソムリエ : みどりちゃん

今回は、私の鹿児島の近所で育ったみどりちゃんのお話です。この記事を最初に書いた時(2018年)はみどりちゃんはサンフランシスコにいたのですが、なんと、コロナ禍にヨーロッパのマルタ島に移り、今はマルタ島でリモートワークをしています。そんな行動力のあるみどりちゃんの話はこちら。

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みどりちゃんは鹿児島で3人姉妹の真ん中で育ちました。小さい時から英語の歌を教えてくれる人の所に遊びに行ったり、英語のビデオを借りて家族で観たりし、英語が身近な環境に育ちました。小学校6年生の時に、以前通ってた上川イングリッシュスクールのプログラムでオーストラリアへホームステイに2週間ほど行ったのをきっかけに、海外に強く関心を持つようになりました。
 
みどりちゃんは県外の高校に行ったのですが、寮生活でかなり窮屈な思いをしたこともあり、だんだんと、外に出て、自分を表現したいと思うようになりました。高校を卒業してからは鹿児島に帰郷し、英語を本格的に勉強する為にID外語学院という外国語専門学校に1年通いました。
 
そんなある日、藤井フミヤがテレビでグラフィックデザインを紹介している番組を見ました。フミヤは番組の中で、「これからの時代、コンピューターでデザインが出来るようになる」と言っていました。昔からアートが好きで言葉の壁を超えたコミュニケーションをしたかったみどりちゃんは、「絵を通してだったら自分を表現できるし、人と繋がれる!」と思い、グラフィックデザインの最先端と紹介されていたアメリカに俄然興味を持ちました。
 
その後、親の勧めもあり、鹿児島の姉妹都市であるアメリカのマイアミに1年語学留学をしました。そして、大学に編入する際どこに行こうか迷ったのですが、カリフォルニアの海とハリウッドに魅かれ、良いグラフィックデザイン科があるというロサンゼルスのサンタモニカカレッジに行く事に決めました。
 
カレッジの最後のセメスターのある日、野外パーティへ友達と行きます。その時日本語で、「日本人ですか?僕はアメリカ人です。さっき列に並んでたあなたを見ました。僕はゲーム業界で働いているので日本語話せます。京都に行った事あります。」と話してきたアメリカ人がいました。ゲーム好きだったみどりちゃんはとりあえず連絡先を、と言う事で、最後の一枚だという名刺をもらい、ポケットに入れました。そして、洋服を洗濯に入れる時にその名刺を見つけ、彼がゲーム業界で働いていると言うのを思い出し、”It was nice meeting you. Have a good life!” という一文をメールで送ったのが人生の転機でした。
 
それからサンフランシスコに住んでいる彼とのメールのやり取りが始まり、6か月目に彼がロサンゼルスに会いに来たのをきっかけに正式に付き合い始めました。その頃は、グラフィックデザインが手描きからコンピューターに移行してきた時代で、イギリスやドイツのデザイナーが活躍していた事もあり、グラフィックアートをもっと極める為に妹がいるイギリスに行く事にしました。
 
彼とは付き合ってからもずっと遠距離だったのですが、イギリスに行く前サンフランシスコに最後に会いに行ったのを機にプロポーズされ、4年待てるんだったら、という条件で婚約し、イギリスに飛びました。ですが、イギリスで就労ビザがなかなか降りなかったのと、お金も底をついてきたこともあり、彼の「一緒に住もう」、という懸命な押しもあって、10カ月経った頃サンフランシスコに戻り、結婚しました。
 
結婚生活が始まってからも大変でした。仕事がなかなか見つからず、居候していた彼の親友とも合わなかった事もあり、行き詰って6カ月日本に帰国しました。6か月後、彼が日本に来た際に話し合いをし、もう一度やり直す事にしてサンフランシスコに戻り、職探しを再開しました。
 
不況で仕事が無かった中、日本語を使う仕事はないかと検索した所、1つ、「Wine好きで日本語話せる人募集」、というものを見つけました。みどりちゃんはワインも好きだし、日本語も話せる。そこで応募したところ、面接に呼ばれ、2回の面接の後、ナパにワイナリーを持っているオーナーのカリフォルニアワイン専門店で、晴れて採用が決まりました。最終的に、その店ではその後約10年働くことになります。
 
入ってしばらくは楽しく仕事をしていたのですが、働き始めて5、6年目に日本人のマスターオブワインを目指している先輩に、「資格を持っていないと単なるワインの売り子で終わってしまうよ!」と励まされた事もあり、ソムリエの資格を取る事にしました。それから勉強を開始し、WSET (Wine & Spirit Education Trust) Advanced を半年で、1年必死で勉強してCourt of Master Sommeliers のCertify levelを取りました。
 
上を目指そうとするとどんどん運がめぐってくるものです。もっと世界のワインを勉強したい、と思っていた時に、イベントでイタリアワインをメインで扱っているPrima Viniという会社のオーナー兼ワインディレクターのJohnさんと知り合いました。彼は、カリフォルニアワインの父と言われるRobert Mondavi で働いていた事があり、家族と日本に長い間住んでいた経験からカリフォルニアワインと日本のワイン業界の橋渡しもしていた日本愛好家で、彼の会社でも日本のマーケットを開拓したいと思っていました。そして、みどりちゃんは日本へのセールスとマーケティングの経験がある!両者の意向が一致した事もあり、晴れて採用される事になりました。
 
現在みどりちゃんは、Prima Vini のワインのセールス・マーケティングとして、カリフォルニアワインだけでなく、世界のワインを日本の顧客に売る仕事をしています。みどりちゃんの願いは、「日本のお客さんに一人でも多く、世界の素晴らしいワインを提供したい。そして、美味しいワインを美味しい料理とペアリングしてもらう事で、少しでも笑顔が増えてほしい」と言う事です。
 
みどりちゃんは、カリフォルニアワインだけだなく、日本で手に入らない、ワイナリーにしか売ってないような世界中のワインを入手できます。また、それ以外にも、好みのワインの味を聞いて、ワインを推薦する事も可能です。みどりちゃんの素晴らしいワインの世界を試してみたい方は、是非連絡してみてください。ちなみに2022年4月現在はマルタ島特有ののワインを売り始めようと次のビジネスアイディアを展開しているようです。

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Midoriからのメッセージ: 「カリフォルニア、マルタのワインを発送してお届けいたします。お気軽にお問い合わせください。」
カリフォルニアワインに関するお問合せ:midori☆primawine.com
 (☆を@に変えて送ってくださいね) 

みどりちゃんは元々長年サンフランシスコに住んでいたのですが、その前はロサンゼルスにも住んでおり、また現在マルタ島にいるという女性ですが、苦難に対面した時も、その場で留まるのではなく、それこそ世界的スケールで「思い切って違う国に行ってみよう」と行動してしまうので、本当の意味でグローバルな人です。そんな生みどりちゃんを見たい方はコチラのライブ配信で!

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