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増税しなくても金はある!日本を貧しくしている緊縮財政の呪縛

今日ものんきな大手通信グループ会社のランチタイム。テレビとスポーツ新聞しか見ない照美部長とℤ世代の絶途社員が社員食堂でお昼休み中です。
照美「最近海外旅行に行った友人に聞いたけど、海外では物価が高いんだね。ランチだけでも2~3千円もするらしいよ」
絶途「その分収入も高いんですよね。アメリカの平均年収は770万円で日本の440万円とくらべると300万円も高いらしいですよ」
「何しろ日本は給料が上がらないからな。俺が若いころはバブルの終り頃だったけど、その頃でも今の平均年収を軽く超えていたよ。その分残業も多くて今では考えられない長時間労働だったな。毎日のように最終電車で帰っていたよ。会社が日比谷にあって銀座に近かったから、しょっちゅう銀座、新橋で飲んでたよ。深夜タクシーがつかまらなくて帝国劇場前にタクシー待ちの長い行列ができていたよ」としみじみ遠い目をする照美部長です。
照美「でもどうして日本はこんなに貧乏になっちゃったんだろうね。バブルがはじけたせいかなあ」
絶途「国が緊縮財政のせいで、国民の税負担は増やすのに必要な投資をしないから景気が良くならないんですよ。いまだにデフレから脱却できないなんて、何十年かかってるの?ってことですよ」
「だって国もお金がないから税金を上げなきゃ医療費やら年金やらがはらえなくなるだろ。しょうがないよ」
「お金がないんだったら国債を発行して調達すればいいじゃないですか。海外ではみんなそうやってますよ」
「コラコラ、日本はただでえ国債が増えすぎて問題になっているのにこれ以上国債を発行できないよ。そんなことしたら財政破綻してしまうって財務省の偉い人も言ってたぞ」
「財政破綻するってどういうことですか?」
「それはつまり国が借金を返せなくなるってことだろ。普通の家庭でも借金し過ぎたら返せなくなって破産するじゃないか、それと同じだよ」
「国の借金て誰から借りてると思います?」
「誰だろ、国民かな」
「国債は国が発行して銀行に買ってもらってるんです。銀行は日銀に引き受けてもらっているから、最終的には日銀が国に貸してることになりますね」
「ふーん。じゃあ国は日銀に返さなきゃいけないのね。国債が満期になったら税金から日銀に返すんだろ。税金が足りなかったら借金が返せないじゃないか」
「いやいや、国は満期になったら新たに国債を発行して期限を先送りにしているんです。つまり借り換えしている。これを永遠に続ければいいだけで、別に税金から返す必要はないんです」
「そうなの?!じゃあ国債ってなんなんだ」
「国債を発行するっていうのは国のお金を増やすということなんです。経済規模が大きくなれば必然的にお金は余計に必要になるので国債残高が増えていくのは自然なことなんですよ」
「確かに!でもそれじゃなんで財務省は国債を発行しちゃいけないって言ってるの」
「戦後にできた法律で国は建設国債以外発行してはいけないと定められているのもあります。これはやたらに国債を発行するとまた戦争準備を始めるんじゃないかとGHQが恐れたことが理由だといわれています。それもありますがやはり財務省が『国の支出は税金の範囲内じゃないといけない』と思い込んでるからですよ」
「俺もそう思っていたよ。パパのお給料の範囲でしかお金は使えない。それ以上使うなら借金しなきゃいけないって」
「国は自分でお金を作り出せるので全然そんなことないんですよ。税収の範囲でしかお金を使えないという考え方がここ30年の日本を貧乏にした元凶です。お金はあるので必要なことに使わなきゃいけないんです。農業を立て直したり、道路や鉄道を整備したり、あと電気ガスなどエネルギーも安定させなきゃいけない。お金がないからできないという発想が日本をダメにしている。財務省は自分の権限を守りたいために国民をだましてるんですよ」
「テレビが言ってることと全然違うのでにわかには信じられない話だけど、お金はあると思うと未来に希望が持てるよね。一度思い切ってやってみればいいのに。ダメなら引き返せばいいんだから」
「私たちにできることは積極財政派の国会議員に投票して、どんどん数を増やすことですね。数は力ですから」


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