失敗しない部屋づくりの手順
はじめに
皆さんこんにちは、インテリアデザイナーの富井です。
今日は失敗しない部屋づくりの手順を実際にやってみる動画です。
ただの解説は前回しましたが、そちらを見ていなくても、この動画だけの知識で完結するような構成にしてあります。
この動画を見るにあたっての予備知識等は一切必要ありませんので、お茶でも飲みながら最後までゆっくりとお楽しみください。
後になって気づきがちなインテリアの失敗。
色がおかしい、圧迫感がスゴイ、味気ない。
いろんな失敗例に共通しているのが、今日紹介する手順をガン無視している事です。
今日の手順通り、お部屋づくりを進めていただくと、自分に合った快適な空間を作ることができます。
という事で、さっそく解説していきます!
本日のお部屋
本日はイメージしていただきやすいように、僕の実家のお部屋で実際に計画を立ててみようと思います。
広さや必要な家具は違うと思いますが、手順の大枠に変わりはありませんのでぜひ参考にしてください。
手順1 本当に必要か?
意外と失敗しがちな例として、ダメージが一番大きいのが不要な家具を買ってしまう事です。
単純にスペースとお金の無駄遣いになってしまいます。
スペースには家賃がかかっているのでおいておくだけで永遠と損失を生み出す事になり兼ねません。
ソファーの前にはローテーブル。
ダイニングの横にはサイドボード。
このように、インテリアの配置にはセオリーがありそれが常識化しています。このような常識に騙されたり、なんとなくで買った家具は、あとになってみればほぼ使っていなかった、なんてことが良く起きます。
では自分にとって必要な家具と不要な家具を見分けるにはどうしたらよいのか?
答えは「生活スタイルからの逆算」です。
皆さんはその部屋をどのような用途で使っていますでしょうか。
イメージしていただきやすいように今回は僕の部屋を例に出します。
・約5畳の個人部屋
・食事はダイニング(別部屋)
・ベッド必須
・仕事する
・趣味はYouTubを見ること
今回は僕の場合で考えていますが、同じように皆さんも自分だったら〇〇かなと思い浮かべながらご視聴頂けると幸いです。
この部屋での生活スタイルをキーワードで表すと「睡眠」「仕事」「映像鑑賞」の三つにまとまります。
まずはこれに必要な家具だけを選び抜きましょう。
失敗例1「パンパンな部屋」
こちらの図は思考停止で適当に家具を選んだ時の例です。
・映像鑑賞 = ソファー + ローテーブル
・睡眠 = ベッド + サイドテーブル
・仕事 = デスク + 椅子
このように、生活スタイルから逆算することで、不要な家具を置く失敗は防げます。
しかし、片っ端から必要そうな家具を置いてしまったことで家具でパンパンの、極狭部屋の出来上がりです。
動線も確保できておらず、歩くだけでストレスを感じるお部屋になりました。
手順2 配置
必要そうな家具の洗い出しは完了!
次のステップは「配置」です。
現在選ばれた家具は以下の6つです。
ソファー、ローテーブル、睡眠、ベッド、サイドテーブル、デスク、椅子
ではこれを配置していくわけですが、すべて配置したら先ほどの図のように窮屈なお部屋になってしまいます。
ではどうしたらよいのか?
ここでインテリアクイズ!
Q部屋を窮屈にしない配置テクニックの正解はどれでしょう
A 今のお部屋は諦め、思い切って引っ越す!
B 家具のサイズを半分にする
C 兼用できそうな家具を見つける
D 大家さんにお願いしてもう一部屋貸してもらう!
答えはスクロール
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答えは、Cの「兼用できそうな家具を見つける」でした。
例えば、今回の例でいうと、ローテーブルとサイドテーブルは兼用できそうです。
このようなイメージで兼用できそうであれば機能をひとつの家具にまとめてあげましょう。
今回は6つの家具を3つにまとめてみました。
兼用1パターン目
・ソファー
・椅子
・サイドテーブル
以上3つの家具を一つにまとめてみました。
ウッド制のスーツルを一つ設置しました。
こちらはドイツ出身の有名デザイナー、コンスタンティン・グルチッチの「クッチーノスツール」です。
もちろん、デスク用の椅子としても使えますし、ベッドサイドテーブルとしても使用できます。
こちらのスツールに座り、PCで YouTubeを流すと、趣味の映像鑑賞も可能です。
※背もたれのない木製スツールに長時間座るのは少しキツイかも。(あとで解決します◎)
兼用パターン2
・ローテーブル
・デスク
IKEAのシンプルなデスクに2つの機能をまとめてみました。
こちらのデスクは普通ついているデスク脚の補強パーツがないため、両サイドからアクセスできるのが魅力です。
映像を鑑賞するとき、お仕事をするとき、用途別に座る向きを変えることで限られたスペースの中ではありますが、気持ちの切り替えができます。(見える風景が違うとかなり変わります◎)
ここまで、ソファーとローテーブルという大物家具を二つ削ることができました。
かなりのスペースを節約することができたので、ここからは機能性を高めるために少しだけ家具を追加してみましょう!
スツールに追加でラウンジチェアとデスクチェアを追加してみました。
かなりのスペースを節約できたので、椅子を2つ増やしても違和感のない空間に仕上がっています。
それぞれ用途に適した椅子を選ぶことで長時間座っていても快適に過ごすことができます。
また、複数椅子を設置しておけば、来客があった際に机をみんなで囲うこともできます◎
ラウンジチェアからデスクに向かいYouTubeを鑑賞しても良いですが、今回はプロジェクターを設置してみました。
こうすることで仕事場とくつろぎ場を完全に切り離すことができます。
また、大画面で視聴できるのもメリットです◎
ベッドの足元はちょっとした収納、ディスプレイスペースにしてみました。お気に入りのものや服をかけられます◎
配置的に、クッチーノスツールやデスクがサイドテーブルの役割も果たしてくれます。
意図しない家具の兼用が生まれたのはラッキーでした!
手順3 デコレーション
ぽっかりと空いた壁からはどこか寂しい印象が生まれます。
今回は、アートと照明を設置してみました。
しかし設置する際のバランスや、そもそも何を選べば良いかわからないというのがよくある悩みです。
その答えとしては「まとまりを作る」という考え方で解決します!
今回の場合、くつろぎスペースにオレンジ色のラウンジチェアを使用しています。
ちょうどその上にオレンジ色の照明を設置してみました。
色を合わせて、距離を近づけることで、ここを一つのスペースとして認識できるようになります。
これがまとまった印象を作り出します。
一方で、デスクサイドには青色のアートを設置してみました。
オレンジ色のくつろぎスペースに対して、ここでは青色を使用しています。
青色とオレンジ色は補食と呼ばれる関係にあります。
補色とは図のように、色相環の真反対に位置する色の関係性を表す言葉です。
補色は本来、印象のかけ離れた色であるため組み合わせることは推奨されません。
しかし、適度に組み合わせることで、違いがはっきりと見え、互いを引き立て合う効果があります。
ここでは、あえてくつろぎスペースとデスクスペースを色を使って対比させてみました。
狭いお部屋だからこそ、視覚効果をも活用してスペースを区別しようという意図があります。
とは言いつつ、本当はそんなかっちょいい理由ではなく、単純に僕はオレンジと青の組み合わせが好きなだけです。
小学生の時に書いた謎の抽象画をこの前見返したのですが、この2色で大胆に彩られていました。
こんな感じで、デコレーションに明確な正解はありません。自分の好きな色や好みの形を少しだけ、寂しさを解消する程度に置いたり、飾ったりしてみましょう!
手順4 ライティング
最後はライティングです。
この工程でインテリアをぶち壊すことも完成させることもできます。
ベッドサイドにボールランプを一つ設置しています。こちらは、就寝前の時間を過ごすための照明です。
丸っこい形状で周辺を柔らかく照らしてくれます。就寝前の時間にぴったりの照明です。
こちらには、名作ポータブルランプのフラワーポッドと直置きでボールランプを設置しました。
収納したもの、飾ったものが真っ暗で見えなくては意味がありません…
二つの照明がこのスペースを適度に照らしてくれます。また、フラワーポットはオブジェのような見た目で置いてあるだけで美しいです。
夜、仕事を切り上げるまでは和紙製の天井照明でスペースを明るく照らします。
また、トイレに行く際や飲み物を取りに行く際、ポターブルランプを持ち運ぶことで、真っ暗な廊下を歩く心配や眩しい照明を見る心配もありません。
ポイント
このように、照明は複数づかいがおすすめです!
天井からの一灯集中では、お部屋全体がピカピカに照らされてのっぺりとした印象になります。
また、単純に夜は眩しくて仕方ありませんし睡眠の妨げにもなってしまいます。
多灯分散にすることで立体感のあるお洒落なお部屋に仕上げることができ、機能的にも快適な空間を作ることができます。
最後に
①不要な家具の見極め
②家具を兼用する
③デコレーション
④ライティング
今日は以上4ステップで、実際にお部屋を作る過程をご紹介しました!
広さや用途は違えど、本日紹介した手順やポイントを抑えてあげると、自分なりの快適空間を作ることができると思います!
疑問点やご質問、リクエスト、感想など、お待ちしておりますので、お気軽にコメントください!
このチャンネルでは毎週、快適な空間づくりをサポートする動画を投稿しています。
ぜひチャンネル登録、拡散してもらえると幸いです。
それでは来週の動画でお会いしましょう。
最後までご視聴ありがとうございました。
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