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低学年からおうちで出来る 適性検査対策 | おすすめボードゲーム5選

こんにちは!公立中高一貫校対策のiBASEです。
ここ数年で公立中高一貫校の受検人気は高まり、また私立でも適性検査型の入試を課す学校が増えてきました。一般的な私立型の入試とは異なり、小学校の学習指導要領内からしか出題されない適性検査は、その独特の内容から対策の難しさが指摘されています。

最近は、低学年時期から対策を始めたい!というご家庭も増えてきました。「低学年のうちにやっておいた方がいいことは?」という質問を頂くケースが多いのですが、様々な市販の問題集と共に「ボードゲーム」をおススメしています。

適性検査に必要となる基礎的な「思考力」の育成や、理解しておきたい「概念」の定着にピッタリなボードゲームが、実はたくさん販売されています。こうしたボードゲームに家族やお友だちと取り組んでいくことで、遊びながら自然と適性検査の対策に繋がっていきます。今回の記事では、特におススメの5つのボードゲームについて紹介! ぜひご家庭で、お子さんと一緒にチャレンジしてみてください!


1.”仮説検証の力”を鍛える「タイムボム」

公立中高一貫校で課される適性検査において、特に算数の分野で試されることの多い「仮説検証の力」。複雑な条件設定の中でとにかくたくさんの仮説を立て、それを順番に検証していくことで解答にたどり着ける問題は、全国的に頻出パターンです。そんな仮説検証の思考力が自然と鍛えられるのが、この「タイムボム」です!

参加者が2つのチームに分かれ、お互いの正体(チーム)を隠しながら、それぞれの目的の達成を目指す「心理戦」。参加者同士の会話を通してゲームは進行していくのですが、勝利のためには様々な仮説を瞬時に考え、検証していく必要があります。

「もしもこの人が味方だったとしたら、この言葉は本当…?」「この人が敵だったとしたら、このカードは…」など、 いろいろな角度から「もしも…だとしたら?」を考え続けなければなりません。そうしてゲームに没頭している内に、自然と仮説検証の思考プロセスに慣れていきます!

2.”具体と抽象”の考え方に慣れる「インサイダー・ゲーム」

適性検査の国語分野においてよく出題されるのが、「文章の要約」。そして同時に、要約した内容に対する自分の考えを、具体例と共に述べる「200字以上の作文」です。いずれも”具体と抽象”の考え方を理解し、使いこなすことが求められる問題。そんな思考法に低学年の内から慣れておくことは、大きなアドバンテージとなります。そのためにぴったりなのが、「インサイダー・ゲーム」!

こちらも会話を元にして進んでいくゲームです。「はい」「いいえ」でしか答えられないマスターにみんなで質問をして、正解にたどり着くことを目指すゲーム。ただし、参加者の中には1人だけ、最初から答えを知っている「インサイダー」が紛れ込んでいます。インサイダーは正体がばれないように、うまくクイズを正解に導きます。

ゲームに取り組む中で、ある1つのものを様々な角度から抽象化したり具体化したりする必要が生じてきます。そうやって、国語で学ぶよりも先に”具体と抽象”という概念を身体で覚えておくことで、おのずと文章を読んだり書いたりする力もUPしていきます。

3.”トレードオフ”の概念を学ぶ「海底探検」

様々な社会課題が題材として取り上げられることの多い適性検査。いろいろな資料読解が課されることも、出題特徴の1つです。社会課題を学ぶにあたって、iBASEが重要だと考えているのが「トレードオフ」という概念。「両立できない関係性」のことを指し、一方を尊重すればもう一方が成り立たないジレンマのことです。

ほとんどすべての社会課題には、こうしたジレンマが発生しており、それを整理して捉えておくことが、社会分野の学習においては肝となってきます。そんな「トレードオフ」の状態を体験し、ジレンマの苦しさを肌で感じられるのが、この「海底探検」です。

「海底探検」は、すごろく式のゲームです。詳しいルールは、ぜひ上記リンクからご覧ください! このゲームは1の「タイムボム」と同じく、かなり高度な仮説検証の力も同時に身に着けることが出来ます。やればやるほど深みにはまり、攻略法・必勝法を求めて何度も何度もやりたくなってしまうこと、間違いなしです。(むしろ子どもよりも、大人の方が熱中してしまうかも!)

4."戦略的思考"を身につける「モルック」

算数分野ではしばしば、「場合分けして考えること」「最も影響力が大きいものを見極めること」「優先順位をつけること」が必要とされる問題が出題されます。こうした頭の使い方をまとめて”戦略的思考”と呼んだりしますが、そんな思考法が身につくのが「モルック」です。

実は2022年度には、広島叡智学園で出題の題材となった実績があります。高い点数を取りゴール条件を満たすために、どんな戦略で進むのか。様々なパターンを想定しながらゲームに取り組んでいくことで、自然と戦略的な思考法が染みついていきます。

日本ではまだまだマイナーですが、実は世界大会も開催されるほどに人気のスポーツ。本来は木の棒で行うそうですが、こちらは段ボールのため気軽にご自宅でも取り組めそう。お友だちのご家族同士で集まり、「家族対抗戦」を開催してみるのも面白そうです!

5.”深い対話”を経験する「ito(イト)」

最近は選抜において、グループワークを課す公立中高一貫校が出始めました。グループワーク型の選抜においては、受検者同士の深い対話スキルをみられることが多く、お互いの考えや意見・価値観に関心を向け合うコミュニケーションが求められます。そんな対話の力をつけるのに適しているのが、この「ito(イト)」というゲームです。

1~100のカードが1人1枚ずつ配られ、「数字を口にしたらアウト!」という制限の中、みんなでテーマに沿って自分のカードの数字を表現し合います。ゲームクリアのためには、それぞれの価値観や考え方について、深く知ろうとたくさん質問し合い、理解し合おうという姿勢が大切です。

そんな互いを聞き合うコミュニケーションは、公立中高一貫校のグループワークで課され、求められる対話の姿そのもの。このゲームを通して、そんな対話の方法や雰囲気に慣れておくことが出来るでしょう。

ボードゲームの後は、振り返りまで!

いかがでしたでしょうか。何か1つでも気になるボードゲームがあれば、ぜひご家庭で取り組んでみてください。そしてゲームが終わった後はぜひ、参加された皆さんで「振り返り」をしてみることを忘れずに。

「あの時、なんでこうしたの?」「もし、あの時逆にしてたらどうなってた?」など、ゲームのターニングポイントを思い出し、参加者それぞれが思っていたこと、感じていたことを共有してみてください。そうした振り返りを通して、ボードゲームで得られる効果はさらに大きくなるはずです!

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