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猿島で「島ビブ」してきました!(阪大ビブリオ✕ツアービブリオ✕茨木ビブリオ共同開催)

●「電車が借りられない?じゃあ、無人島に行けばいいじゃない」
昨年、阪大ビブリオバトルさんとの共同企画で、「電車deビブリオバトル」を阪堺電車(大阪府にある路面電車)の車両を貸し切って開催しました。今年は都電荒川線で開催だ!と張り切っていたのですが、IMSK氏より「大人気で電車を希望日に借りることができそうにないんですよ。それでですねぇ、実はこんな島がありまして…」それが猿島でした。「無人島でビブリオバトルやと?それはまだ、誰もやってないのでは?!」と。当然のように、乗っかったのでした。

●東京湾に浮かぶ素敵な無人島
戦前は東京を守る要塞として、戦後はアメリカ軍により接収され横須賀基地の一部として、そして日本に返還後は市民の憩いの場として、様々な顔を見せる島。とても平和な景色の中に、昔の面影を漂わせています。

要塞だけに、立派な石垣づくり。城作りの技術が活かされており、武者返しもあります。砲台跡、爆薬倉庫跡など、戦争を直接感じさせる景色も数多く残ります。

●午前のテーマは「フリー」
始発の船に乗り、テラス席を確保。海が広がる景色を見ながらの第1バトルです。海に沈められそうなミステリー本、まちづくり、探検など。どの本も読みたくなってしまいました。

第1バトルの紹介本。チャンプ本は「禁忌の子」。
第2バトルの紹介本。チャンプ本は「プロトコル・オブ・ヒューマニティ」。

●午後は戦跡巡りから
島内のケータリングレストランで思い思いの昼食を選んで食べてからは、戦跡巡りツアー。東西200メートル、南北450メートルの小さな島ですが、複数の砲台跡があります。「島のありのままを伝える」をコンセプトに、ガイドさんが懇切丁寧、かつウィットに富んだ解説をしてくれるので、戦争と平和について身構えずに考えることができるよい機会となりました。

山頂付近。かの有名なゲルショッカー結成式が行われた場所は展望台だったようですが、現在は立ち入り禁止です。

●午後のテーマは「島」
戦跡をめぐってからは広場のベンチでビブリオバトルです。外海の側になるので、やや冷たい風が吹くなかでしたが、白熱のバトルが繰り広げられました。

第3バトルの紹介本。チャンプ本は「東京湾諸島」。
第4バトルのチャンプ本は「十角館の殺人」

●次はBBQか、ひたすら読書を楽しむか
今回は「思う存分ビブリオバトルを楽しむ」ほうを優先したため、ケータリングレストランを利用したのですが、この島ではBBQも楽しむことができます。「BBQしたいねぇ」「本を持ってきてゆっくり過ごすのもいいかも」「この島では難しいけれど、キャンプdeビブリオもいいですねぇ」「次は〇〇〇〇でバトルしませんか?」など、次に向けた妄想も膨らむ、楽しい一日となりました。ありがとう猿島!ありがとう阪大ビブリオさん!ありがとうツアービブリオさん!

始発便で来島し、最終便で帰路に。最後まで手を降ってお見送りしてくださったガイドさん、スタッフさん、素敵な一日をありがとうございます。

●最後に、発表本リストです
<第1バトル>
「最後のトリック」深水黎一郎
「相棒」五十嵐貴久
「禁忌の子」山口美桜
「ヴィレッジ・コード―ニセコで考えた村づくりのコード45・北海道ニセコ編―」都市未来研究会 in NISEKO 建築チーム
<第2バトル>
「すずめといす」(映画『すずめの戸締まり』の公式スピンオフ絵本)
「考古学者が発掘調査をしていたら、怖い目にあった話」大城道則・芝田幸一郎・角道亮介
「プロトコル・オブ・ヒューマニティ」長谷敏司
「山を渡る -三多摩大岳部録- 」空木 哲生
<第3バトル>
「しまねこ 朝の竹富島」ryuco
「地獄楽」賀来ゆうじ
「東京湾諸島」加藤庸二
<第4バトル>
「海になみだはいらない」灰谷健次郎
「扇島歳時記」高浜寛
「十角館の殺人(新装改訂版)」綾辻行人

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