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〚詩〛足の生えた鉄たち

足の生えた鉄は
あたりまえだけれども
ピカピカしたものほど 動き回って
臆することなく 行く末がどうであれ
まっしろなからだを高温にさらす

永い歳月により施された 深い味のものは
もはや陽光を反射しなくとも
己の美点をよく知っている

これといって 優雅な柄になる疵もなく
他人の空似のような曇ったものは
今更熱されるのを蛮勇と嗤い
それを恥辱であるとすら感じる

曇り始めた鉄 空似の終焉を恐怖するものは
みずから炉へと 飛び込んだ

遅きも早きも恥もない

最期にはどうせみんな 溶けてなくなる


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