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〚詩〛秋に起きる

涼やかな秋光に照らされて
黒猫はすこしだけ白くかがやいた
目覚めた瞳もこどものようにきらめいた

そわそわ顔を隠すようにして洗い
彩られた道に踏み出してゆく

ときに文字の温泉に浸かり
ときに美味に口笛を吹く

たびたび愛しき道草を食いながら
猫は浮かれた足で秋をゆく


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