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第3回 PowerPoint編 構成要素(色)

第3回からは、構成要素について説明します。
構成要素は大きく3つの記事に分けて書きます。
・色
・オブジェクト
・テキスト

今回は、「色」について説明します。

スライドで使う色(カラー)

色については、可能な限り少なくしましょう。理想は3色以内です。なぜなら、色が多すぎると単純に理解がしにくいからです。
※実際は3色に限定することは難しい場合が多いので、基準色+グラデーションを使うことが多いですね。(後半で説明します。)

この話をすると、「カラフルな資料の何が悪いんですか?」という質問を以前にも受けているので2つ理由を説明します。

理由1 色には意味があるから
最大の理由です。聞いたことがあるかもしれませんが、色は意味を持っています。例えば、信号機。
信号機で使われている色 = 赤:止まれ、黄色:注意して進め、青:進め

他にも、赤は食欲増進、青は食欲減退など、人間の習慣や生理機能に基づいた色が日常生活の中で使われています。そして人は、その色の意味を無意識的に覚えています。

さらには、色の違いだけでなく、同じ色の濃淡(濃い色/淡い(薄い))も色に差ができるので、何か意味があると捉えられてしまいます。多くの場合、
薄い:軽い・些細 → 濃い:重い・重要
と言う意味を表します。

だから、色をたくさん使いすぎると、「これはどういう意味を持っているのか?」という疑問だらけの資料が出来上がり、聞き手は混乱します。なので避けましょう。

理由2 内容に集中しにくい
単純にたくさんの色を使うと、色にばかり目が行き、肝心な内容に集中することが難しくなります。そうなると、スライドの情報の理解を妨げ、「結局、この資料は何を言いたかったのか?」となりかねません。

デザインの役割をわかりやすく伝えているプレゼンがあったので、ご参考にしてください。このスライドは本当にわかりやすかったです。
「デザインの目的は認知負荷を下げること」と言うメッセージに照らすと、色を使いすぎるのがダメな理由がわかると思います。

使う色の選択

ここからは実際にスライドで使う色について説明します。
優先的に使う色は、会社や団体で決められたテーマカラーです。つまり、会社や団体で決められている色ですね。

そもそもルールが決まっているのであれば、そのルールに従うことが正しいことになります。

では、特に色の指定がない場合はどうするか。
僕の個人的な意見では、基本的にモノクロ+1色(強調色)で90%以上問題ありません。残り10%は、プラス/マイナスを比較したい場合など、2項目以上の比較をする際に使う色です。

具体的に考えてみましょう。
例えば、以下のグラフを見てみましょう。

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四半期ごとの商品A・商品B・商品Cの売上構成の推移を表しています。
色に注目すると、使っているのはモノクロだけですが、特に問題なく理解できるのではないでしょうか。

つまり、情報が整理されていれば、色がモノクロだけであっても、充分理解できるスライドが作れる、と言うことです。

スライドの色使い

では、実際にパワーポイント で使う色を考えてみましょう。
色は、何かオブジェクト(図形)を選択し、「図形の書式設定」タブを選択、「図形の塗りつぶし」を選べば、テーマの色がでます。

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ここから色を選択することになりますが、ポイントは3つです。
①基準色を決める:スライドのテーマカラーになります(1列)
②グラデーションを使う:色の際を使う場合は、基準色の濃淡を使います
③補助色を決める:ワンポイントで目立たせる際に使う色です(1色)

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この3つだけで基本的にスライドで使う色としては充分です。グラデーション+白黒を含めると、使える色は7色あります。7色あれば使い分けには充分ではないでしょうか。

なお、複数人でスライドを作成する場合には、カラーパレットを最初に作成し、そこからオブジェクトをコピーして使う、といった方法をとることもあります。

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このルールを決めておけば、後から色のルールが違うから修正する、と言った手間も省けます。

参考情報

最後に参考として色の表現方法を紹介しておきます。
大きく分けて2種類だけです。参考URLも記載します。

色の3原色:マゼンダ(M)・シアン(C)・イエロー(Y)
プリンタでよく使われていますね。

光の3原色:赤(R)、緑(G)、青(B)
絵具や色鉛筆はこの表現が多いです。

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以上が色についての説明でした。これで3回目を終了します。
次回は、オブジェクト(図形)について説明します。


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