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妊娠して見えるもの

今年の1月に妊娠が発覚した。
事前に妊娠初期症状については調べ尽くしていたので、検査薬で確認する前から『私、妊娠してる!』とすぐにわかった。生理前に初めて排卵痛を感じ(もしかしたら今まで気にも留めていなかっただけかも…)、なんの根拠もなく『あれ、なんか生理じゃないのにお腹痛い…もしかして今受精した?』と思ったが、後から受精と排卵痛の関係性についてネットで調べてみても、そういったことは一切書かれていなかったので、ただの思い込みに過ぎず妊娠に関して敏感になりすぎていたのかもしれない。

旦那と初めての子供に浮かれながらも、妊娠発覚して数週間後には悪阻が始まった。食欲は沸かないし、旦那が作るラーメンの匂いはきついし、毎日眠くてだるい。そんな日々が2ヶ月くらい続き、趣味のイラストを描くことや本を読む意欲も消失。今年の目標だった『noteでひたすら文章を書く』ということすら頭の片隅にもない状態だった。全ての欲がなくなるって、こうもしんどいものなのかと思いながら、世の働く妊婦さん達は仕事をしながら悪阻と戦ってるのかと思うと感心するし、無理はしないでねと伝えたくなる。

今は安定期に入り本来の調子に戻りつつ、noteに書き残したいという欲も戻ってきた。妊婦になってしんどいことばかりではなく、むしろ今まで見えてなかった景色がぐんと広がったような気がする。
以前旦那が会社のBBQから帰宅したあと、『今日たくさん子供いたんだけど、年齢が同じ子でも性格って全然違うんだね〜!人見知りの子もいればやんちゃな子もいるし!女の子と男の子でもすごい変わるし見てておもしろかった〜!』とほろ酔い状態で喋っていた。
私の知る限り旦那がよその子供についてこんなに楽しそうに語っている姿は今まで見たことがなかった。どっちかと言うと子供が大好きな方ではない旦那から、そんな言葉が出るなんてすごく驚いた。

私自身も前から小さい子を見ると可愛いなと思うことはあったが、その感情にリアリティーさはなく、なんだか自分とは遠い存在のように感じていた。
最近では子供服を眺める度に『こんなに小さいの!意味わかんないくらい可愛い!』と語彙力のない言葉を連呼するようになっている。
愛おしく思うことになんの理由もなく、ただそこに存在しているだけで嬉しい。
わかっているつもりでいたけど、当事者になって初めて様々な角度から物事に触れることができるのかもしれない。それは嬉しいことだけじゃなく、辛いことや理解できないことも当事者にしかわかない視点があるのかもしれない。だからこそ今後どんな感情に出会うのか楽しみでもあり、その時その時の感情を大切にしていきたい。

今度親友が妊娠したときには、嬉しさ、悪阻の大変さ、不安になる気持ち、いろんな感情に少しは寄り添ってあげれるかもしれないな。

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