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「アズノール」のにおい


先日、バイト先で手首に軽いやけどをしてしまいました。やけどを負った直後、すぐに冷やさなかったため、傷跡が残り、少し腫れてしまっていました。手首の傷を母親に見せてみると、「薬塗っといたほうがええよ」と言われ、「アズノール」という塗り薬を手渡されました。本当のところは分かりませんが、アズノールを塗れば母親的にはやけど跡に効くらしいです。


私にとって「アズノール」は思い出です。

私は3歳くらいからアトピー性皮膚炎を発症してしまい、検査入院をしたことがあります。当時は全身が赤く腫れ、膝や肘の裏がかゆくてかゆくて、その治療薬の一つとしてアズノールが欠かせませんでした。現在はアトピーの症状はすっかり良くなり、アズノールの出番が減っていました。

しかし先日のやけどでアズノールを久しぶりに使用し、そのにおいにとても懐かしさを感じました。アトピーでかゆくて辛かった時、かゆいねって寄り添ってくれた。痒さに苦しむ私を救おうと怪しい通販でも薬を探してくれた。いま、アトピーの症状が良くなったのは母が一生懸命、治療方法を探して病院に連れていってくれたからなのかなあとやけど跡に薬を塗りながら、思いにふけっていました。

アズノールのにおいから、母親がここまで私のことを思って大切の育ててきてくれたことを思い出しました。においって昔のことを思い出す要素として十分ありえますよね。

そんな私ももうすぐ二十歳になります。ここまで育ててくれてありがとう。これから自立できるよう頑張るわ~。


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