見出し画像

鳥取県「とっとり安心ファミリーシップ制度」研究会メンバーになっています

10月1日から「とっとり安心ファミリーシップ制度」という制度がはじまります。
「同性婚パートナーシップ制度」「パートナーシップ制度」など似たような呼び名の制度がありますが、鳥取県がはじめるのもこれに並ぶ制度です。(以下「パートナーシップ制度」と書きます)

日本では、現在同性カップルは法律婚をすることができません。また、異性カップルの「事実婚」のような扱いをしてもらえることも少なく、様々な困りごとを抱えているカップルがいます。
詳しくはマリフォーのホームページがわかりやすいかと思うので、リンクを貼っておきます!

鳥取県では、これまで境港市が独自に「境港市パートナーシップ宣誓制度」というのを2022年7月1日から運用していましたが、このたび鳥取県も「とっとり安心ファミリーシップ制度」をスタートしていきます。
制度の中身のことについては、県のリンクを貼っておきます!

今年の6月頃から「多様な性を認め合う社会づくり研究会」の当事者メンバーとして会議に参加しています。
県の人権同和対策課や関係者、有識者、当事者(これどこまで書いていいのかちょっとわからなくて省きます!)が10人前後集まって、これまでに3回研究会を行ってきました。

おおまかなことの流れ

鳥取県は、実は2020年から同性パートナーがいる職員に福利厚生を受けられるようにしていたり、県営住宅や県中央病院で同性カップルも事実婚カップルと同様に扱うようにしてくれていました。結構すごかったのです(知らなくてすみませんでした…)。

いま日本の各自治体で導入されているパートナーシップ制度の内容と同じような制度や支援は既にあって、それをさらにいいものに整えていこうというのが、今回の「多様な性を認め合う社会づくり研究会」であり、そこで出来た制度が「とっとり安心ファミリーシップ制度」というわけです。


パートナーシップとかファミリーシップとか宣誓制度とか届出制度とかその辺のごちゃごちゃの整理

ざっくり言うとどの名称にも確固たる定義は無くて、だいたい同じものを指します。
おそらく一番多くの人に聞きなじみのある言葉は「パートナーシップ制度」かなということで、この記事内ではパートナーシップ制度と書いています。

研究会でも鳥取のパートナーシップ制度の名称をどうするかの話になりましたが

・「宣誓」っていうのはちょっと違うよね、「届出」でいいよね
・窓口に行かなくて郵送とか電子申請が有難いよね
・「パートナー」の2人しか証明できないのもちょっと不便で、「家族」も対象になると助かるよね

などの意見に加えて、鳥取県の「他がやっているパートナーシップ制度とは一味違うのよ」という熱意(実際ほんまにすごいのです)も加わり、「とっとり安心ファミリーシップ制度」という名称になりました。

とっとり安心ファミリーシップ制度のすごいところは、

・地方型、ということで電子申請や郵送での非対面申請ができるところ
・情報を一部の部署だけで管理してくれること
・「ファミリーシップ」と名付けられた制度で親も届け出対象とするのは都道府県で初めて

特にここです!親や子どもも制度の対象で、つまり病院の付き添いやお子さんのお迎えも、ポジティブにフツーにできるようになる可能性がある(後述)ということ!こんなハッピーなことがあるでしょうか。

※いま、鳥取県の方々が各市町村や病院、企業などいろんなところに制度の周知、協力のお願いに回ってくださっています。これが隅々まで届いて、いつでもどこでも制度が通用したら、こんなに素敵なことはありません!

しかし、今のところ県内19市町村のうち17市町村が10月1日からサービス提供を開始、あと2つは検討中(検討中というだけで、「やらん!」と言っているわけではないと…信じたい)というところ。

それから、この制度には強制力はないので各企業などは「努力義務」もなく、場所によっては「え?知らないですけど?」ってなってしまう可能性も大いにあります。

できればたくさん広がって欲しいけれど、10月1日からバンッと変わるわけではおそらくなく、ジワジワ変わる…ことを望む…という感じです。

知事の定例記者会見がよかった(泣)

第2回の研究会にも、忙しい合間に来てくださって、エマーソン(知らなかったけどアメリカの思想家、哲学者)の言葉と共に、応援してくれました。

To be yourself in a world that is constantly trying to make you something else is the greatest accomplishment.
絶えずあなたを何者かに変えようとする世界の中で、自分らしくあり続けること。それがもっとも素晴らしい偉業である。


なんか普通に泣いた。もともと平井さんファンだからなぁ。余計になぁ。ずっと推そうと思いました。

定例記者会見では、記者さんから「悪用対策」についての質問がありました。このところSNSとかでよく見聞きする意見。私はそんな質問が出ること自体悲しかったのだけれど、知事はしっかりと「これまでトラブルはなかったし、これからもいけると思っている」「もし悪用されたら、調査したり対応をします」と言ってくれています。

これ、知事が言ってくれたことが何よりも有難くて…。とても心強く感じました。


10月以降の制度、研究会のゆくえ

人権同和対策課の局長さんはじめ、県の職員さんからは「10月1日からこの形で走るけれども、走りながらより良く変えていく」という旨のお話を聞いています。心強いです。

今後も定期的に会を開いて、「その後どうよ」とか「こんなことがあって」とか、報告や意見交換や改良についての話があると思います。

私も私のやること頑張ります!

誠に勝手ながら、私は「国」とか「行政」とか「お役所」とかいうワードにはどうしても構えてしまいます。が、「とっとり安心ファミリーシップ制度」に関することは全体を通して私は機嫌ようやれてて、終わった後もぐったりしないし、むしろ心強い気持ちになれています。

市の非常勤をやっとった頃や、講演活動や社会生活の中で、「理想と現実」とか「野望と実現可能性」とか「本音と建て前」とか、いろんな一筋縄ではいかんものがあるということを学習してきて(まだ学習途中)、

・これ起案しても「貴重なご意見ありがとうございました(終)」ってなるやろうな とか
・これ言ったら「それは私共では出来ません」って返されるかな とか
・これは言ってもしゃあなくて、ただのクレーマーやな(笑) とか

いろんなことを考えながら、出来そうなことだけ起案して、行政に出来なさそうなら私がやればいいやと思い直したり、いろいろしています。

これからの講演(今年はあと…8回?!多ッ)でも、私からもお知らせしていきたいし、私みたいにお役所になんとなく構えちゃう人にも「なんか鳥取すごいんよ、ちょっと信じてみんか?」と背中を押してみたりできたらいいなと思っています。

※万が一、私に背中を押されたのにお役所で悲しいことあった…という人は、絶対教えてください!味方します。加勢します(?)

何はともあれ、これからも引き続き研究会メンバーを代表していろんなご意見に対応してくださる県職員さん、知事に最大のリスペクトを。(ちなみに県政に寄せられた意見への回答も県HPから見れます)

私も私で、ちょびっとアウトローめに、フリーランスふらふらだからこそできるやり方で、できることを頑張ります。

がんばって書いてます。いいなとかがんばれとか、なにかがあれば、投げ銭していってもらえると励みになります。