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備忘録 Vol.1「接客」

4月26日(金)

5時前に目が覚めて、シャワーを浴び、
ゆっくりと朝ごはんを食べ、身支度をし、
6時半にアルバイト先に向かう。

やっぱり接客は楽しい。ずっと前に勉強していた手話も使えた。特に飲食店において、何故接客が楽しいと思うのか、そう考えた時に、一つ出た確かな答えが、「『ありがとう』と伝え、同じように言っていただけるサイクルが早い」からだ。言うのも、言われるのも、やはり気持ちがいい。

12時まで働いて、13時から始まる授業のために大学に向かう。
唯一友人に会えるのが金曜日。
ちょっとした近況や他愛もない会話をしている、そんな時間が落ち着く。そして、そんな時間が落ち着く友人が得られたこと、私は幸せ者だなぁとつくづく思う。不安も悩みも、打ち明けてみると楽になることもある。そんなことを思った日だった。

それから大学の食堂に行き、
提出しなければならない申込フォームを仕上げ、その場で終わらせた。今は卒業後の将来について考えなければならない時期で、頭の中がなんだか忙しない。この選択でいいのだろうか、就職はしない、という選択でもいいのではないか、など、怖いほどに、ふとした瞬間にも考えてしまっている。来月には入院と手術を控えていて、夏には今住んでいるマンションから引っ越さなければならない。一つのことに不安を抱えて、丁寧に対処しようとしていると、次々の不安の種は舞い込んで来る。ちょっと待って、って言いたくなる。最近は自分がこうしてnoteを執筆したり、外食をしたり、アルバイトをしたり、というような、「今を生きる」活動をしていると、「そんなことをしている場合じゃない」と誰かに囁かれている気持ちになる。ますます焦る。自分軸で生きているはずなのに、その軸の歯車を、誰かに2倍速で回されている感覚。そんなことを考えている時、ふと、「置かれた場所で咲きなさい」という言葉を思い出した。どんな選択を自分がしても、そこで咲くことが出来れば、なんとかなる気がした。

16時過ぎに家に着き、
夜に食事をする予定があったが、相手が体調を崩してしまったため突然キャンセルに。今日は落ち合う前に表参道に贈り物を買いに行く予定を立てていた。心と体が疲弊していたからか、楽しみにしていたことが無くなったことに少し落ち込んだからか、分からないけれど、どうしても行く気分になれなかった。
しかし、「天気がいい」「華金」「今度でもいいが、出来れば明日贈り物を渡したい」という、今日でなければならない理由が存在していた気がして、スウェットから滅多に履かないジーンズに履き替えて、外に出るために少しだけ気合いを入れた。

向かったのは原宿・表参道。
着いた頃には18時を過ぎていたが、贈り物を買うために、革製品を取り扱う行きつけのお店へ行った。売り場と工房が一体となっていて、作業している姿を垣間見ることが出来る。そこでは2人の大切な人に贈り物を選んだ。その中の一つがどうしても贈りたい色味が品切れだった為、オーダーすることに。すぐに渡すことは出来ないが、1ヶ月間待って渡すのもすごく楽しみだ。閉店間際だったのにも関わらず、「入っちゃえば全然大丈夫ですよ」と言って温かく最後までご対応いただいた店員さん、そういえば去年行った時もあの店員さんだったのを思い出した。

それから1人でずっと行ってみたかったラーメンを食べて、LUSHに行った。
LUSHは高校生の時から通うほど大好きだった。大学生になってからは行く頻度が減っていて、ふと立ち寄りたくなった。
接客していただいた店員さんが、たまたま同郷で、地元の話で盛り上がった。それだけじゃなくて、同じ社会問題に意識が向いていて、お互いがやっているそれぞれの活動について話したり、おすすめのアクティビストのInstagramのアカウントを教えていただいたり。就活の話をしたら「どんな選択をしてもお客様の選んだ道をリスペクトします」と、決して簡単に口に出そうとしてもすぐには出ないようなお言葉をいただいた。利他的で、愛がそこにはあった。この日、この時間に行って良かった。

夕方まで気分が落ち込んで、滅入っていたが、
接客によって私は救われた。
もう会えないかもしれないのに、その時間だけは旧友のような、前から知っていたような温かさや懐かしさがある。
そんな店員に私もなりたい。
接客をすることも、接客を受けることも大好きだ。

そんな一日を過ごした金曜日。

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