名前も知らない人に一目惚れしたら友達がネトストしてくれて人生が確変に入った
Youtubeの動画でとある男性に一目惚れした女性が、ネトストを通して意中の相手に辿り着き、ついには結婚まで至るまでを綴ったこちらの有名なnote。
滅多にない話だからこそ、ここまで反響があったんだと思いますが、実は私も今のパートナーと付き合うまでに何度も「このnoteまんまじゃん」「映画化してくれ」と友達からこのnoteが送られてきたことでこのnoteの存在を知りました。
今日はそんな私の個人的な話を綴っていけたらと思います。
ーーー
2022年夏、人生で最も絶望していた夏だった。
新卒で入った会社で体調を崩し、前進と後退を繰り返す毎日だった。
「ダメだ、人生変えたい、会社員向いてない」
そうして自分の人生の方向性を考えた時、幸い勉強はそれなりにできることと、元々法学部で憲法の勉強が好きで好きでしょうがなかったことを思い出した。
「そうだ、ロースクールに行こう!」
調べてみると、「教育実践訓練金」なるものが出るロースクールが何個か存在することを知った。
簡単にいうと、学費を半分、生活費の10数万を通っている間もらえるという制度。
これだ!!!!と思った私は、対象のロースクールを調べ始めた。
東大や一橋などもあるが、社会人経験を活かして入るには要件を満たせていないかも・・・そんな中、京大ローが最も要件的にマッチしていることに気づいた。
「みんなが社会人の中、学生に戻るのはしんどそうだし、それならあえて知り合いがいなくて勉強に集中できそうな京大受けるか」
関西の方が物価も安いことも相まって、それまで一切関わりのなかった京大をノリで受けることに。
そして、まあ受からんだろうけど、挑戦するか、くらいのつもりで受けたら普通に受かった。
我ながらびっくり。
ただ、受かってから色々調べると、ロースクールはかなりしんどいこと、その上で私が受けた京大ローのコースがさらにしんどそうなことを知り、「今の体調で入学するのは微妙かな」と迷っていた。
そんな中、授業見学の案内が来て、「これに行ってみて決めよう」と心を決めた。
そして受かったら元々入りたいと考えていた寮があり、そこの見学にも申し込むことにした。
2023年1月6日。
3年ぶりの大学の雰囲気にドキドキしながら、授業見学や説明会を受けるも、授業のレベルの低さ(正確にはソクラテスメソッドにおける生徒の質疑応答)や殺伐とした空気感に、「ここで勉強したら逆に上手く行かなそう」と自分の勘が訴え続けるので、入学するのはやめようと決意。
どうせ入らないだろうに申し訳ないな・・・と思いつつも、次の日の朝に約束の寮に向かった。
案内の担当だと現れた男の人を見て、私は思った。
「え、京大院生にこういう綺麗な人もいるんだ・・・・!」(←だいぶ失礼な偏見)
まあただ職業柄というか綺麗な人間自体には耐性はあったので、表情には出さなかった。(多分)
私がする矢継ぎ早な質問に時折笑いながらしっかり答えてくれる彼。
他の寮生の方と話すのをにこやかに頷きながら聴く彼。
そんな彼を見ているとふと、「こういう人と一生一緒にいられたら人生幸せだろうなあ」と自然と浮かんできた。
名前すら知らない彼に、恋に落ちた瞬間だった。
ちなみに綺麗とは言っているが、お互いマスクをしていたので顔ははっきりとはわからない。
だから正確には一目惚れというより、一会(え)惚れだなと思う。
顔も名前も所属も曖昧でも、そんなの「好き」の前では瑣末なことだった。
でも、そんなときめきを自覚しつつも、行動に移すのはとてつもなく難しい・・・!!!
「おそらく年下だろうし、ただ寮を案内しただけの女に急に連絡先とか聞かれたら怖いよな?!?!そもそも彼女もいるかもだし・・・いやいるだろこんな素敵なら・・・・」
頭の中で会議している間にあっという間に玄関に着いた。
悔しい気持ちを抱えたまま、東京へと帰路に着いた。
ーーー
京都から帰ってきて1週間が過ぎた。
それでもあの時抱いた気持ちはまだ心の中を占拠していた。
「うまくいくかどうかわからない、でも、もう1回だけお話ししたい。もっと彼のことが知りたいし私のことも知ってもらいたい。」
モヤモヤしつつ、唯一の接点である寮にとりあえず応募することに。
WEB面接の日、目の前に現れたのは間違いなく彼だった。
終わった瞬間、落ちたらここで接点がなくなっちゃうんだ、という事実が急に浮かんできた。そんなの嫌だ。でもどうしたらいいかわからない。
同期のS子に相談すると、彼女は言った。
「諦めちゃダメ!私がネトストしてくるから!!!!!!!」
「?!?!?!?」
た、確かに・・・!接点がないけど多分京大の院生であることと、WEB面接で自己紹介してくれた名字だけはわかる・・・!!!諦めたらそこで試合終了だ・・・・!!!
と、2人でネトストしていると、S子から連絡が。
「多分、この人同じ寮に住んでるよ」
と送られてきたTwitterアカウント。
私も念の為見に行ってみると、なんと共通の知り合いがいることを発見。
「ん・・・?もしや、同じ高校の先輩???!」
そこで共通の知り合いに表示された同級生の女の子に連絡すると、「同じ高校で京大行った先輩だよ」と返信が・・・・!!!!!!!
怪しいっちゃ怪しいが、同じ高校の後輩で共通の知り合いがいるとなれば、もしかしたら信頼して色々教えてくれるかも・・・と一縷の望みをかけ、お願いすることに。
「実はかくかくシカジカでこの寮に見学に行って、その時に案内してくれた人に一目惚れしたから、この先輩にその人のことを聞きたいんだけど、紹介してくれないかな・・・」
「いいよ!」とその子が快諾してくれて、高校時代にはお話ししたことない先輩の連絡先をゲット。
「初めまして、同じ高校だった者です。(中略)ちなみに○○さんってご存知ですか?」と送ると、
「はじまして!めちゃくちゃ知り合いですよ!繋げましょうか?」
とめちゃくちゃ前向きな返信が・・・!
この時点で心臓が爆発しそうだったが、ここまできたら、と覚悟を決めて、送ってくれた「彼」であろうLINEアカウントにメッセージを送る。
「はじめまして、先日案内いただいたものです・・・(省略)案内していただきありがとうございました!」
「覚えてます!こちらこそありがとうございました。色々至らない部分も多々あったかと思いますが、喜んでいただけてよかったです。」
うん、わかってた。
私が好きになるような「彼」は、たとえ女の子からアプローチされても「まさかな〜」と思うタイプだということは。
そもそも案内してくれた時も、女性がきたからどうって感じではなく、ただ人間として親切に接してくれる彼を好きになったのだ。遠回しでは伝わらないし、自分からワンチャンを狙いにいくような人間ではない。
距離(京都ー東京)もあることだし、ここは遠慮している場合ではない!恥はかき捨てだ!!!
「あの、その時にすごく素敵だなと思って、ぜひもう一度お話ししたいので、お電話とかできたりしますか・・・?」
「全然大丈夫ですよー!」
ッしゃあああああ
そして週末に電話することに。大学院受かった時並みに嬉しかった。
ーーー
電話を開始してから10時間が経過しようとしていた。
話してみると、驚くくらい共通点が見つかって、楽しい時間はあっという間に過ぎていったのだ。
もしかしたら彼もそう思ってくれているんじゃないかな、もう一度彼に会いたい、という気持ちがどんどん強くなっていた。
初めての電話を終えてすぐ、「もし来週とか京都に行ったらお会いできたりしますか?」と聞いていた。
その返事は予想もできないものだった。
「来ていただいても大丈夫ですし、今決まったんですけど、研究関連の出張で横浜に行くので、逆に関東でお会いすることも可能です!」
まさかのこのタイミングで関東デートが可能とは・・・!神は完全に味方した・・・!
後から聞いてわかったことだが、研究出張は半年に一度くらいらしいので、本当に都合良すぎるタイミングで決まって奇跡だなと思った。
そうして素晴らしいタイミングで、電話から1週間後にデートすることが決まった。
当日、ちゃんとマスクをとった状態で、お互いのことを改めて知ることができて、さらに惹かれた。
そう思っていたのは私だけではないらしく、元々思いを伝えていたのもあり、デートの最後に「付き合ってください」と言ってもらえ、とんでもないスピードお付き合いが爆誕することに。
そんなすべての奇跡が重なり合って始まった遠距離のお付き合いだが、今では入籍の予定まで決まっている。
入籍日は1月7日、彼に一目惚れした日にしようと思っている。
この奇跡を、ずっとずっと忘れないために。
ーーー
我ながら、「運命」ってこういうことなのか、と改めて思う。
例えば私が違う高校に行っていたら、違う会社に行っていたら、京大に落ちていたら。
どれか1つでもボタンが掛け違えていたら、きっと彼と出会えていない。
付き合ってからもどんどん惹かれていくし、こんな温かくて自分を愛してくれる人は他にいないんじゃないかと思う。
人生とは想像もしていない方向に行くから面白いんだと、行動が大切なんだと改めて学んだ。
そんな思いをくれた彼に改めて感謝をこめて。
これからもずっと一緒にいてください。
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