おぱんちゅうさぎに見る人類の愚かさと傲慢さ


おぱんちゅおぱぱんちゅちゅ
おぱんちゅうっさっぎ〜!

履くの? 履かないの?
履くの? 履かないの?

履いてるんですけど〜!!


皆さま知ってますか、おぱんちゅうさぎ。
(以下おぱんちゅ)

その名の通りパンツを履いたウサギのキャラクターです。

©︎可哀想に!

女性を中心に人気が急上昇しており、
ぬいぐるみやステッカーや靴下などなど、
グッズもたくさん出ています。


ここまで人気が出た理由としては、
もちろんキャラクター自身の可愛さもあります。

しかし、おそらく人気の一番の要因は、
おぱんちゅが常に報われない不条理さ
にあると考えられます。

公式サイトの説明文によるところ、
いつもみんなを助けたくって日々奔走している
という何気に主人公気質のキャラではあります。

しかしながら、MARVEL作品の主人公などとは
違って、ヒーロー的な存在というわけでもなく、
特別な力をもっているというわけでもありません。

おぱんちゅの公式Twitter(X)には、
時折作品が公開されるのですが、基本的に
ロクでもない目に遭っています。

たとえば、映画やライブを観に行っても、
周囲の観客には邪魔をされるし、
飲食店で食べ物を頼めば大体こぼされるか、
ぶっかけられて、食べられずに終わるし、
一緒に過ごす友人(とすら呼んでいいか怪しい)は
大体配慮もモラルもクソも無いし、、、

こんなことが人生で立て続けに起きたら
死にたくなりますよね。

そう、つまりそうなんです。

普段人生で起こり得る理不尽なコトを、
おぱんちゅが肩代わりしてくれるわけです。

人間というのは誰しもマウント取りです。
自分より下の人間を見ると安心し、
心のどこかで笑い者を探してしまいます。

そういった意味でおぱんちゅは、現代人に
蔓延る特定の相手を見下す精神を満たす、
心の拠り所として人気なのかもしれません。

ただ、よくよく考えてみるとこれはかなり
残酷な設定だと思うんですよね。

大概の演劇やアニメなどの創作物では、
報われない目に遭う主人公はラストで逆転します。
貧しかった男が大金持ちになったり、
ライバルとされる相手を倒したりと、それが
物語の基本的な流れとしてあります。

しかし、それはあくまでもアメリカ的発想
というか何というか。

現代の日本においてそういった作風のものは、
毛嫌いとまでは言いませんが、果たして万人に
受けるものなのでしょうか?

感情移入しやすい人の場合は、おそらく
先述のスカッとしたラストシーンを求めます。
ただそうでない人の場合、映画の中の主人公は
報われていても、現実世界の自分は何かしらの
理不尽な目に遭っていたりするわけで、
綺麗事のようにしか映らないかもしれません。

闇を抱えていると言われがちな現代の日本の若者
においては、決して報われることのない物語や
キャラクターの方が感情移入しやすい。

よっておぱんちゅは、今後一生報われない、
不幸というものを約束された、あまりにも
気の毒なキャラクターなのです。
うさぎは世界中で幸福の象徴とされているのが
何とも皮肉ですね。

まだパンツ履いたウサギだからいいですが、
これがもしパンツ履いたサラリーマンの
おじさんのキャラだとしたら、笑えませんよね。
サラリーマンのおじさんは普通にパンツ履いてるか。

但し一つ勘違いしてはいけない点は、
おぱんちゅのことを好きな人全てが、常に
何かを見下しているということではない
ということです。

あくまでも、自分が理不尽な目に遭った時や
遭いそうなときにクスッと笑えてしまう、或いは
共感できる存在にしか過ぎません。

パンツを履いたウサギなんぞに本気で
マウントを取ろうとする人間がいたらそれこそ
笑い者になりかねませんからね。



ちなみにはちゃめちゃ話は変わりますが、
ウサギの鳴き声と聞くとみなさんどのようなものを
思い浮かべますか?









ピョンピョンだと思ったあなた、不正解です。
あくまでそれは跳ぶ時の擬音ですね。

なので今後ウサギの鳴き声はこれで覚えて下さい。


ングフッ! ブー! ブビィバァ! フンググブフゥブー!


よし、これで今日から君もうさぎ博士だ!

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