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AIに職業を奪われないためにはどうすればいいのか?

この記事で明らかにしたいこと

AIの限界を明らかにした上で、人間が人間にしかできないクリエイティビティを発揮し、より社会を発展させるためのhow

結論

AIには文章の意味を理解できない。読解力=文章の意味を理解できる能力を身につけるのが大切

AIの基本

AIとは何か

・AIとは統計である
・シンギュラリティの実現目処は見えていない。なぜなら、人間の脳の仕組みが解明されておらず、よって再現するhowも見えていないから

AIの得意分野

・定められたフレームの中で、与えられた教師データに従って、統計的に確からしい解を生み出すこと
・文章読解も、意味理解はできないが、「フレームが似ている」「用いている用語が似ている」等の判定はできる
・なので、係り受け (主語述語や修飾語被修飾語など、文を構成する要素の関係)や、照応 (「それ」「これ」などの指示代名詞が何を示すか) 問題は得意

AIにできないこと

文章は発言の意味を理解すること
・フレームや、教師データを越えるアウトプットを出すこと
・フレームに囚われず、状況に応じて柔軟な判断を行うこと
・具体的には、意味理解をしなければ解けないような、イメージ同定、具体例同定、推論、同義文判定、などが苦手

AIの罠

教師データの欠陥 / 歪みを増幅する
・具体的には、古い慣習によって不合理な教師データが蓄積されている場合、その非合理を増幅させる
・例えば、「女性は管理職に向いていない」等の結論を導きかねない

何が問題なのか

地球上にいる多くの成人の読解力が著しく低い

・日本の多くの中学生は、教科書レベルの文章の意味を正しく理解できておらず、高校入学後も読解力が向上していない
・昨今の中高生の読解力が過去に比べ低下トレンドではないことを踏まえると、多くの日本人は、教科書レベルの文章の意味を正しく理解できていない
・PISAの読解力調査で日本の中高生の読解力がTOP10の常連であることを考慮すると、多くの世界の人は、教科書レベルの文章の意味を正しく理解できていない

具体的に正答率が低い問題の事例

・入学直後の大学1年生に対し実施した数学基本調査では、例えば「偶数と奇数を足すと、どうなるか?」という問題に対する正答率は3割。理系に絞っても4割だった。(旧帝大クラスの正答率は高)

・以下問題(中学生の教科書の注記に記載されている文章) の中学1年生の正答率は23%とサイコロ並であり、教科書の注記の内容を理解できていないため、注記の意味を成していない

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・以下問題(中学生の教科書の注記に記載されている文章) の中学生の正答率は12.3%とサイコロを大きく下回っており地理の教科書の意味を理解できていない

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じゃあどうすれば読解力は高まるのか?

(1) 非認知能力の底上げ
・非認知能力が高い方が、結局認知能力も上がる
・非認知能力は、幼少期の「愛着」が重要!
(2)幼少期は様々な年代の大人の会話を聞かせ、語彙を豊富にする。良質な「言葉のシャワー」を!
・幼少期を中心に、とにかく沢山話す。コミュニケーションをする。
・単語ではなく文章で会話をする
・読み聞かせ、読書を推奨する。
(3) 多種多様な体験を日常的に行う。「体験のシャワー」を!
・同年代、または少し上の年齢の子供たち同士の交流をさかんにする。
・運動・創作・動物とのふれあい・自然とのふれあいなど、幅広い体験を行う
(4) 正しい日本語を使う
・赤ちゃん言葉は不要。正しい日本語で会話をする。
・学童期は理科や社会の教科書を読み込む。
・会話時、文章作成時は、定義をよく確認する。
・主観ではなく客観でわかりやすく事実のみを伝える文章を作成する練習をする。

出典

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

大事なのは「読む」力だ!~4万人の読解力テストで判明した問題を新井紀子・国立情報学研究所教授に聞く

「9割が教科書を読めていない」私立文系しか行けない子供たちの末路


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