アセクシャルを認めないのは時代遅れ

アセクシャルという言葉をご存じだろか？簡単に言うと人に恋愛感情を抱かない、恋愛をしない人。近年ではそういった性質に名称がつき、「アセクシャル」と呼ぶようになった。LGBTなどの「性自認」に詳しい人なら知っている人が多いのではないだろうか。(※アセクシャルも性自認に当てはまるのかはいまいち分からない。性自認の定義がよく分からないので、当てはまるかどうかコメントで教えてもらえると嬉しい。)

以前このnoteにて、ポリアモリーについての記事を書いたことがある。(ポリアモリーとは、複数の人と同時に恋愛関係を築く人のことを指す。)最近はポリアモリー要素が強い私だが、過去の自分を振り返ると、アセクシャルの要素もあるのではないかと感じる。そんな私が感じたことを書いてみる。

ポリアモリーは複数の人と同時に交際するので、単なる「浮気者」と見られ、かなりの確率で嫌われがちだ。だが、それが当たり前。常識的な恋愛観を持つ人から見れば、それが当然の反応だと思う。なので、ポリアモリーが非難されるのは、ポリアモリーの私でも理解できる。こんなにぶっ飛んだ、倫理に反する価値観を分かってくれる人は少ないだろう。そんな私が思ったことがある・・・「ポリアモリーは認めてくれなくてもいいけど、アセクシャルは誰にも迷惑かけてないんだから、それは認めてあげて‼」アセクシャルこそ、もっと正しい認識が広まってほしい。

誰にも迷惑をかけていないアセクシャルが非難されるのは何故なのか？いつの時代も「交際経験のない」アセクシャルを下に見たり、変人扱いする風潮がある。恋愛は義務じゃない。したい人だけすればいい。

「あなたは恋愛を求めてないんだね、そっか。」で済む話。わざわざなぜ人の生き方に口を挟むのか。この記事を読んでくれている方は、恐らくアセクシャルを批判する気持ちがない人だと予想しているのだが、念のため”アンチアセクシャル”がいた場合を考え、声を大にして言いたい。

お願いだから、アセクシャルの人に「恋愛しないなんておかしいよ～！(上から目線)」などと、価値観の押し付けをしないでほしい。価値観の押し付けをしない＝人として当たり前のこと。きっと他の物事に置き換えたら、空気を読み口を慎んでる場面はあるでしょう？どうか、その時と同じように接してほしい。アセクシャルという概念が広がれば、楽になる人がきっと増える。

いつからアセクシャルという言葉が出来たのかは分からないけれど、恋愛を求めてない人の性質に名前が付くくらい、そういう人はたくさんいるんだから。名前がついたのが最近なだけで、きっといつの時代もそういう人はいた。珍しいことじゃないんだから、そろそろ理解してあげて。みんなカテゴライズするの好きでしょう。特に日本人はそういう人が多い。なんでも断定したがる。

「アセクシャル」と既にカテゴライズされてるのだから、「恋愛をしないおかしい人」ではなく、決め付けるなら「アセクシャルなんだね」と、そろそろ捉えてあげて。カテゴライズされるのが嫌いな人もいるから、気軽に言葉にはしない方がいいかもしれない。それでもその方が、嫌な目で見られるよりずっと本人楽だから。

みんなもっと広い視野でものを見よう。想像力を働かせよう。自分の想像力が足りないせいで、傷ついている人がいるかもしれない・・・ということをもっと意識した方がいい。想像力があれば人を傷つける言葉なんて浮かばないはずだから。アセクシャルのことに限らず、アンチ体質の人に圧倒的に足りないことは、人の気持ちを考える「想像力」。これ確実。想像力を養って、無駄に敵を作らないようにしよう。

これはまた別で詳しく掘り下げようと思うが。そもそも、恋愛をしている＝関係性に名前を付け、恋人同士と公言すること・・・とは限らない。人それぞれ、いろんな恋愛の形がある。恋愛の仕方に正解も不正解もない。あなたが勝手に恋愛しない人と決めつけた周りの人が、言っていないだけで恋愛をしている人なのかもしれない。そもそも、プライベートな話をする相手として選ばれていないのかもしれない。口を挟むのならせめて、心を開いてもらい本人の口からプライベートな話を聞いてから。腹を割って話すような関係じゃなければ、人のプライベートなど知ることはできない。まだまだいろんな角度から考えられるが、例えばこう考えるのも想像力のひとつ。

これを読んでくれたアセクシャルの方の心が、少しでも楽になることを願っています。犯罪以外、人はどう生きても自由。マイノリティー、自分を持ってて最高。