阿部寛の続編ドラマ
十数年前の初期のドラゴン桜と結婚できない男を見て阿部寛のファンになり、その2作の続編が近年放送されて思うこと。
続編は一作目を超えられないよと大和田とわ子が放ったセリフが耳に残ってこの文章を書いている。
ドラゴン桜
落ちこぼれの生徒が東大を目指す基本ラインは残しつつ、大ヒット作半沢直樹の伏線回収や金八先生の青春群像劇を取り入れて前作とは別物になっている。伏線を張って視聴者をうまく誘導し、勉強とは何かを掘り下げ、エンタメと教育の絶妙なバランスで楽しみながら頭が良くなる。当然視聴率も良い。半沢直樹の続編はもうやらないようだがこういった繫殖は今後も増えていくだろう。
結婚できない男
前作の延長線上で阿部寛の演技には磨きがかかり相変わらず面白かった。妹の家族パート、塚本高史の仕事パートの続投も安定して面白かった。ただ阿部寛のレシーバー役の女性陣が総取り換えしたことがこのドラマの挑戦であり弱点だった。立ち位置やキャラクター像は前作と同じではあるが、確実に夏川結衣、国仲涼子、高島礼子の穴を埋め切れていない。阿部寛と女性陣のコントのようなやり取りを繰り返し観たいので、会話のドッヂボールや間の取り方、受けの顔が重要だと一作目と比較するとよくわかる。阿部寛と夏川結衣のコンビはやはり奇跡だった。
続編は是枝作品
結婚できない男の1作目は自分が今まで見てきたドラマの中でも1番好きな作品だが、2作目は残念ながらリアルタイムで見ただけで終了した。続編は同じホームドラマで阿部寛と夏川結衣が共演している歩いても歩いてもをはじめ、ゴーイングマイホーム、海よりもまだ深くの是枝作品が担ったと思っている。
結論
続編が一作目を超えるためには、半沢直樹や是枝裕和などの経験豊富なオーバーエイジが必要です。