「ダイエットハイ」というやつ。

1日600kcalの生活は、想像以上に、面白いほどに、痩せてく。
いや、窶れていく。の方が正しかった。
まぁ、そんな事にはもちろん気づかない。

ダイエットって楽しい。

毎朝毎朝、体重を測るたびに数字が減る。
(なにこれ。お腹もすっきりしてきた。何でこんな楽だし、楽しいし、健康なことをみんなはしないの?!
痩せたい痩せたい言うなら実行すればいいのに。)

そう思った。

実際には、ただただ自分を追い込んでいただけ。追い込んでいることにも、そりゃもちろん気づかず、

「自分をコントロールできてる」

そんな自分が好きだった。自分最強。こんな感じの毎日。
気付いたら、「マイルール」「許可食」というやつができていた。

「マイルール」というのは、名の通り自分のルール。
例を挙げると、

・夜8時以降は絶対口に物を入れない。(これもカロリーと同じで徐々に制限をキツくしていき、午後5時以降は食べ物を口に入れなかった=お母さんが夜作ってくれるご飯は翌日の朝食べていた。)

・ご飯の量は60g。お昼のお弁当は自分で作る。

・朝昼晩、自分の決めた物、決めた量しか食べない。

他にもあった気がするが、ちゃんと思い出せるのはこのくらい。

「許可食」というのは、これも名の通り自分が自分に許可を出した食べ物。
例えば、

・鳥胸肉
・ゆで卵
・サバ缶
・お魚ソーセージ

このように栄養素的に私がこれなら食べて良いと決めたものなどだった。

この頃になると、外食なんて恐怖でしかない。
何が入っているか分からないし、そもそもカロリーが高い。
てなことで友達との予定はしっかり立てなかった。
誘われてもご飯なら断った。
けれど友達と疎遠にはならないように、全うな理由をつけて断った。

学校から帰ると、
自分でご飯を作って、
明日の朝ご飯の予定も立てて、
お昼のお弁当もこれこれにしよう、と決めて
そうするともう寝る時間で、1日が終わった。

自分はそこらのみんなとは違って、自分でコントロールしているんだよっ
と言わんばかりに優越感に浸った。



勝手に浸った。



#摂食障害 #ダイエット #拒食 #ダイエットハイ #エッセイ



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