ダイエット中毒
「痩せよう、絶対痩せよう」
と決めてからは早かった。
とにかく早く痩せたくて、身体のことなんて知らなかったし、どうでも良かった。
1日の食事をカロリーメイト4本で過ごした。
妙な達成感がある。
(わ〜私これから痩せるんだ〜。確かにちょっとお腹すくけど、こんなちょっとの我慢で痩せられるんだ〜)と思った。
確かこの生活は3日ほど続けて挫折した。
まぁそりゃそうなる。
けれども、体重は減った。
やっぱり達成感がある。
それからは飽きないように色んなダイエットを調べて、片っ端から試した。
身体のこと、心のことなど何も考えずに。
色々なダイエットを試しては失敗し、また試してはまた失敗した。
失敗というのはリバウンドしたということだ。
とりあえず食べないことに重点を置いたので、我慢の限界が来ては、以前の倍食べ、また戻る。
この繰り返しだった。
これを繰り返してる間でも、
「太った?」
「痩せてる人が好き」
「スタイルが1番だから」
こんな言葉が予期もせず頭の中をぐるぐる駆け巡っていた。
これらの言葉が頭を過ぎるたび、痩せてやるという決心は強固していった。
完全にダイエット中毒だった。
そして春が来ていた、高校3年生。
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