これでいいです。経営者が気になる「てにをはが」
失敗は成功の素
失敗したいと思う人はいない
失敗は成功の素とよく言われますが、失敗したい人なんていません。ですがどうしてもミスや失敗というのものはついて回ります。また多くのタスクをこなすようになればなるほど増えるもの。
つまり責任が増えるとミスも増えます。ただ経験則からしてそのミスはどちらかというと小さなミス(さほど影響のないもの)が増える感じです。
つまり、普段はちょっと抜けてて愛嬌のある人。だけど、決めるところは決める。こういう人が理想であって普段から「むむ、できそう」と賢そうに思われる人はまだまだ未熟といえます。
失敗したことのない人は怖い
一方年齢を重ねるにつれて怖くなるのは「失敗をしたことがない人」です。一見なんでも完璧にこなせる優秀な人に見えてしまいますが次の2つの可能性があります。
1.チャレンジしていない
2.失敗に気が付いていない
かくいう私も社会人になるまで大きなミスや失敗を経験せずにいた人間の一人でした。
1の場合、自分の知っている範疇でこなしていくため分からないことはありません。そのため調べたり誰かに聞いたりすることもなくなっていきます。恥ずかしかったり傷ついたりしない代わりに成長もありません。
2の場合は周りがフォローしてくれているにもかかわらず全て自分の手柄だと思っている人に多い傾向があると感じます。
チェックしてみよう
1のチェック。
この1か月で、
・本を買いましたか(インプットに積極的か)
・誰かに相談したか(プロセスに積極的か)
・発見があって誰かに話したか(アウトプットに積極的か)
思い当れば問題なしです。
2のチェック。
・自分はとても頑張っている(周りが見えているか)
・他人はサボっている(自分の役割を決めつけていないか)
・自分の仕事は80点(実は満点)ぐらいと思っている(自分という枠の狭さに気付いているか)
思い当れば危険信号です。
失敗のレベル
ミスや失敗にはレベルがあります。人命にかかわることと夕食の食材を買い忘れたというのは同じレベルでは考えてはいけません(その食材がないと命に影響が、、ということもあるかもしれませんがそういった特殊事情は除外です)
失敗経験の少ない人はどの失敗もひとくくりにしてしまう傾向があります。そのため失敗のレベルを誤認します。
もちろん失敗したときに「そんな小さい事気にするの?」と考えていいわけではありません。失敗した時に「この失敗はレベル2だな」と正しく判定できれば良いということです。
ただし、表向きは「ミスしちゃった、てへ」という態度を示し、決して「俺は悪くない」という態度をとらないようにしましょう。仕事はあなた一人でするものではなく、チームでするものです。
自分の尺度では判定できない
人は誰でも自分がかわいいものです。そのため自己評価は往々にしてあまくなりがち。正確に言えば「あまい」というよりは「偏っている」。平たく言えば自己中心的でありご都合主義です。
失敗の評価は客観的に
そのため失敗の判定には客観性を持たせる必要があります。ここでいう客観性には2つの要素があります。
1.自分に近しい人(家族、同僚、部下上司など)から見てどうか
2.社会としてどうか
これは三方良しの考え方からも学ぶところだと思います。
やってはいけないのは「小さな失敗」
え?これまでと言ってること逆やん?と思いましたか?ちゃんと読んでくださってありがとうございます。
ハインリッヒの法則というのが有名ですが、1つの大きな事故には29の軽微な事故があり300の異常(ヒヤリ・ハット)がある、というやつです。
小さな失敗を気に病む必要はないのですが、それこそが自分が注意し改善すべきことだと捉えてみましょう。またそれぐらいの事象が改善できないようではより大きな改善もできないと考えても良いです。
改善という言葉に違和感があるようでしたら意識や行動を変化させるといった方が分かりやすいかもしれません。
例えば「WEB会議の予定を忘れた」という事象に対して再発防止を気軽にできる人でなければ先が思いやられるといった具合。
だから気になる「てにをはが」
その微妙なリスクが表れるのが「てにをはが」です。細かな変化を早くつかむことができれば対策を打つことができます。そして経営者の多くが小さな違和感の先に些細な出来事があり、それらが大きな失敗や事故へとつながっることを知っています。
「で」「が」「も」「は」
これ で いいです。
これ が いいです。
これ も いいです。
これ は いいです。
ある会話にて。
上司:来週月曜日にお客様へ持って行く資料、問題なく完成しそう?
部下:はい!構成はばっちりです!
上司:(構成以外はまずいってことか。。)
歌の世界でも。
ここでは「を」と「が」さらに「せ」と「さ」の違いに「友達」と「人達」を絶妙に組み合わせていますね。
さて皆さんはどのような印象を持たれましたか?さらっと聞き流しているつもりでも「ん?」と引っ掛かることってありますよね。実はそのことが後から思えばその先のヒントだったなんてことは良くあることです。ですが気にしていないと「そうだっけ?」となってしまう事が多いのも事実。
気にし過ぎるのは良くありませんが、気にし過ぎないのも良くありません。そしてそれなりに切った張ったの場面ではこの「てにをはが」が運命を分けることも少なくないのです。なぜそうなるかは今回の内容でヒントがあったのではないかと思います。
経営者はそこを確認するための質問をする癖がついています。だから面倒に感じる(こまけーな)ことが多いんです。
社員のみんなが必死になって稼いだお金を何かに使う(仕入れ、採用、先行投資)ときに誰かに騙されるような社長は嫌でしょ?
相手が本気かどうかを見抜くためにもそういったスキルを身に付けて行くのが経営者。立ち直れないほどの大きな失敗をしないため、従業員やその家族の笑顔のためにその刃を研いでいるわけです。
この内容は2023年9月29日(金) 11:00 からのチャンネルユニコでお話しする予定です。
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