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「ミル」って何だ?

黒コショウが切れてしまった。小さなS&B製の瓶。逆さまにして振るとそのまま粉で出てくるやつだ。

買い替えなくては、と思った時に、頭に浮かんだのはいつも見ているオシャレな暮らし系YouTuberが使っている、瓢箪みたいな大きな入れ物に入った胡椒だ。こんなやつ。

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そうだあのオシャレなやつを買おう!と決意。そしてリサーチを始めたわたしは、それが粒状の胡椒の実を使うときに削るための容器だと知った。「ミル」と言うらしい。

「ミル」 ・・・何となく聞いたことのある言葉だった。大きな工場の、いかつい機械をイメージする。そうだ、職場で耳にしたのだ。わたしの職場は工場である。「ミル」とは「工場」の意味がある。

なんだか混乱してきた。なぜ工場のミルと、胡椒を粉砕するミルが同じ言葉なのだろう。

インターネットの辞書で出てきた「ミル」の意味。→製粉所、水車小屋、粉砕器、製粉機、製造工場、製作所、(人・ものを)機械的に作り上げる所。

もしかしたら、機械というものの原初的な役割のうちで最もありがたがられたのが、何かを砕き、粉末にする作業だったのかもしれない。

それにしても粉々にしているわりには、「ミル」という言葉はかわいい響きだ。ちょっと「ミルク」と似てるし、女の子っぽい雰囲気がある。日本語の「見る」と同じ発音なのも面白い。

ということで、今日は仕事帰りに胡椒ミルを買ってきた。粒の胡椒も買ってきた。ひとり暮らしをしていると、今までぼんやりとしか認識していなかった領域にまで視野が展開する。世界の解像度がますます高くなる。楽しい。

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